
借金が400万円まで膨らんでしまった場合、やはり債務整理を行った方が良いのでしょうか?
あるいは、自力返済するという道もあるのでしょうか?
ここでは、最初に、まともに返済した場合のシミュレーションやおまとめローンに借り換える際の注意点についてお伝えしていきます。
さらに、債務整理を行う場合、任意整理だと手続き後の返済が辛くなる可能性もあるのですが、その場合の対処法も含めて解説をしていきます。
目次
借金400万円の返済計画
まず、400万円の借金をまともに返す場合の返済計画についてご紹介します。
ここでは、金利が10%として計算しています。
実際、複数の消費者金融から借りている多重債務状態になっている人の中には金利が18%の借金が含まれている方もいらっしゃるかもしれません。
また、銀行のカードローンであれば、金利が数%に抑えられる人もいますが、ここではその平均値として計算します。
月々の返済額 | 返済期間 | 利息の総額 |
---|---|---|
7万円 | 78ヶ月(6年6ヶ月) | 1,454,238円 |
8万円 | 65ヶ月(5年5ヶ月) | 1,195,868円 |
10万円 | 49ヶ月(4年1ヶ月) | 885,847円 |
15万円 | 31ヶ月(2年7ヶ月) | 542,588円 |
20万円 | 22ヶ月(1年10ヶ月) | 393,935円 |
この一覧表を見ても分かるように、通常の消費者金融や銀行のカードローンでお金を借りた場合、借金が400万円まで膨らんでしまうと、月々の返済額を10万円~20万円まで上げないと、なかなか返済が進まなくなります。
ましてや、年収が20万円~30万円ぐらいの人であれば、月に10万円以上の返済をすることも難しくなるので、まともに返済するのは諦めた方が良いでしょう。
借金400万円はおまとめローンした方が良いのか?
もし、月に10万円以上の返済が難しい場合は、複数の貸金業者から借りている400万円の借金をおまとめローンに借り換えをするという方法もあります。
おまとめローンでは、
- 低金利で借りられる
- 返済期間を長くすることができる
という2つのメリットがあります。
例えば、楽天銀行では、400万円の借金であれば、金利4.9%で借換えることも可能です。
そして、返済計画をシミュレーションしてみると、以下のような返済プランが出て来ます。
- 支払回数:295回(24年7ヶ月)
- 利息の総額:1,434,629円
※楽天銀行の返済方法は残高スライド返済なので、月々の返済額は4万円ぐらいから段々下がっていくようになります。
確かに、おまとめローンは月々の返済額を減らせるという観点ではメリットが大きいと言えます。
ただ、返済期間がズルズル伸びると、400万円の借金は、いつまで経っても完済できません。
また、場合によっては、最終的に支払う利息の総額が、おまとめローンを利用する前よりも増えてしまうこともあります。
400万円の借金を債務整理する場合
もし、あなたが400万円の借金を抱えていても、奨学金など金利が1%前後のものであれば、そのまま返済を続けても大丈夫でしょう。
しかし、金利が5%以上あるのであれば、思い切って債務整理をするというのも一つの方法です。
任意整理を行う場合
任意整理の手続きを行なうと、まず、弁護士や司法書士が債権者に対して受任通知を送り、取立てや支払い義務を一時的にストップさせます。
次に債権者から取引明細を取り寄せ、利息制限法に基づいて引き直し計算を行ない、過去に払い過ぎた利息(過払い金)があればその分を400万円の借金から減らしていきます。
さらに、将来利息をカットできるよう、債権者と交渉して、最終的に権者と和解をした後に、残債を3年~5年で分割返済していく流れとなります。
借金400万円を任意整理した体験談では・・・
借金400万円を任意整理で解決した人の体験談はこちらの記事でご紹介しています。
>>【体験談】400万の借金を任意整理で解決できた理由とは?
この体験談に出てくる方は、プロミスやアイフルなど4社からの借金が400万円ありましたが、任意整理をしたところ、借金が300万円まで減額されて、それから毎月5万円を5年間支払って完済することにしました。
400万円の借金を任意整理した人の体験談を読んでみると、利息を払い過ぎていてその分が減額されたパターンが多いです。
実際、以前は、貸金業法が改正されたばかりで利息を払い過ぎていた人が、弁護士や司法書士に相談すれば、100万円以上借金が減額されるケースが多かった時期がありました。
こちらの方が任意整理を行ったのは2012年頃だったので、払い過ぎていた利息を大幅に減額できた分、任意整理で解決できたことが分かります。
(あとは和解後の返済期間を5年に延ばせたことも大きかったと言えます。)
しかし、今は、一時期の過払い金が落ち着いたので、400万円の残債自体が減額されるケースは少なくなってきています。
任意整理だと辛い!?
仮に400万円の借金を任意整理した際、払い過ぎた利息(過払い金)が発生していないと、月々の返済額は、
- 返済期間が3年:約11万1千円
- 返済期間が5年:約6万7千円
となります。
確かに、任意整理では、本来、支払うべきであった約100万の利息を払う必要がなくなりますので、その分があなたの利益となり、返済は楽になるという考え方もあります。
ただ、上記の返済額だと収入によっては、任意整理後の返済が辛いと感じたり、任意整理をしなければ良かったと後悔したりしてしまう人もいます。
ですから、その場合は、個人再生の手続きも一つの選択肢となってきます。
個人再生の場合
個人再生であれば400万円の借金を100万円まで減らすこともできます。
そして、再生計画案が認可されれば、残債を基本は3年、長くて5年で返済していくことになります。
また月々の返済額は以下のようになります。
- 返済期間が3年:約2万8千円
- 返済期間が5年:約1万7千円
これぐらいになってくると、借金の負担は大分軽く感じられるのではないでしょうか?
また、400万円の借金がある人の中には、住宅ローンの返済が残っている人も多くいらっしゃいます。
基本的に住宅ローンを債務整理の対象にしてしまうと、家を失ってしまうことになります。
しかし、個人再生であれば、住宅ローン特則を利用することによって、住宅ローンは債務整理の対象から外して、それ以外の借金を減額できるというメリットがあります。
自己破産の場合
自己破産で免責をしてもらえることができれば、400万円の借金はゼロになります。
もちろん、自己破産は、返済能力がないと認められなければ行えません。
そして、仮に自己破産ができたとしても、車のローンや住宅ローンが残っている場合は、車や家を失う結果になってしまいます。
自己破産は、借金が全て免責になるということ以外は、デメリットがどうしても多くなってしまいます。
ただ、最後の手段としてこういったやり方があると知っておくだけでも気持ち的に楽になるかと思います。
また、自己破産だと弁護士費用だけでも数十万円以上掛かります。
ですから、その場合は法テラスに相談をすれば、無料相談ができるだけでなく、弁護士費用の立て替えや分割払いに対応してもらえる民事法律扶助の制度を利用することもできます。
まとめ
借金が400万円まで膨らんでしまった場合、金利や月々の返済額によっては、最終的に支払う利息が100万円を越えてしまうので、債務整理で、一気に借金問題を解決するのも一つの選択肢です。
ただ、債務整理の中でも任意整理だと、最近は払い過ぎた利息(過払い金)が発生しないケースが増えているので、返済が辛くなるかもしれません。
ですから、その場合は、個人再生で借金を100万円まで減額するという方法もありますし、それでも難しい場合は、自己破産という最終手段もあります。
また、実際、あなたが400万円の借金をどれくらいは減らせるかは、以下の方法で無料診断を受けられるので、一度、試してみてはいかがでしょうか?

収入があまりない中で、400万円の借金をまともに返済しようとすると、かなり時間が掛かり、結婚にも影響が出たりしてしまうので、早めに弁護士など法律の専門家に相談されることをオススメします。