個人再生とは、借金返済が難しくなってしまった債務者が地方裁判所を通じて、民事再生法に基づいて、借金を減額していく手続きです。

また、個人再生の手続きは小規模個人再生と給与所得者等再生の2種類に分かれ、債務者の事情によってどちらかを選択するようになります。

(一般的には、小規模個人再生の方が、借金をより多く減らせるため、そちらを選択する人が多いです)

実際、個人再生は手続きがかなり複雑なので弁護士や司法書士を通じて行うことをオススメいたします。

ここでは、個人再生で借金問題が解決された事例をお伝えしていきながら、個人再生のメリットやデメリットについてお伝えしていきます。

個人再生の解決事例

個人再生について弁護士や司法書士に無料相談できる街角相談所-法律-では、以下のような解決事例を紹介しています。

Bさん(35歳・会社員の場合)

借金 毎月の支払 金利
個人再生前 670万円 12万円 13~15%
個人再生後 180万円 4万円 0%

Eさん(37歳・会社員の場合)

借金 毎月の支払 金利
個人再生前 600万円 10万円 13~15%
個人再生後 120万円 2.8万円 0%

個人再生では、借金がチャラになるとまではいかないまでも、かなり圧縮できることが分かります。

こういった事例も参考にしながら、個人再生のメリットやデメリットについて解説をしていきます。

個人再生のメリット

まず、個人再生のメリットについて解説をしていきます。

借金の減額幅が任意整理より大きい

個人再生は自己破産のように借金をゼロに出来る訳ではありません。

しかし、任意整理に比べて、より大きく借金を減額できるというメリットがあります。

債務に応じた最低弁済額(最低限払うべき額)は以下のようになっています。

債務の額 最低弁済額
100万円以下 全額
 100万円以上500万円以下 100万円
 500万円以上1,500万  5分の1
1,500万円以上3,000万円以下 300万円
3,000万円以上5,000万円以下 10分の1
  • 借金の総額が5,000万円を超えると個人再生を行うことは出来ません。
  • もし、清算価値(手持ちの財産をすべて現金に換価した場合の額)が最低弁済額を上回る場合は、そちらが弁済額となります。
  • 給与所得者再生の場合、可処分所得(給与の80%程度)の2年分が最低弁済額を上回る場合は、そちらが弁済額となります。

借金が100万円以下の場合は、借金自体を減らすことは出来ないので、個人再生を行う意味は薄れてしまいます。

しかし、債務の額が5,000万円を超えない範囲であれば、借金が多くなればなるほど、個人再生は力を発揮すると言って良いでしょう。

住宅ローンを整理の対象から外すことが出来る

自己破産の場合は、すべての財産が整理の対象となるため、もし住宅ローンが残っていたら、住宅を手放さなければならない結果となってしまいます。

しかし、個人再生では、住宅ローン特則を利用することによって、住宅ローンを整理の対象から外し、家を残すことが出来るというメリットがあります。

個人再生のデメリット

一方、個人再生にはデメリットもいろいろあるので、事前に理解しておくようにして下さい。

収入がないと手続きが不可能

個人再生では任意整理に比べて、借金の減額幅が大きいというメリットがありますが、それでも、個人再生の手続きを終えた後、3年~5年に掛けて残りの借金を返済していく義務は発生します。

ですから、収入がまったくない人や働けない人などは、個人再生を行うことが出来ません

住宅ローン以外の債務はすべて整理の対象となる

個人再生のメリットとして住宅ローンは、住宅ローン特則によって整理の対象から外せるという点が挙げられますが、逆の観点からも見れば、住宅ローン以外の債務はすべて整理の対象にしなければならないということになります。

たとえば、保証人がついている借金であっても、整理しなければなりませんので、保証人に迷惑が掛かってしまいます。

また、車のローンが残っている場合、個人再生を行なうことによって、マイカーを失う可能性が高くなります。

個人再生で車を残すことはできる?

手続きが複雑

個人再生は、他の債務整理の手続きに比べて、裁判所への提出書類が最も多い為、その分、手続きが複雑かつ長期化してしまうというデメリットがあります。

下手に個人でやったら不認可になってしまう可能性が出てくるかもしれないので、必ず法律の専門家を通じて行なうようにして下さい。

また、手続きが複雑である分、費用もかさむようになり、弁護士に依頼した場合は40~70万円、司法書士に依頼した場合は40~50万円ぐらい掛かってしまいます。

官報に個人情報が記載されてしまう

個人再生を行った場合は、その手続きのプロセスの中で、官報という国が発行する機関誌に名前や住所が3回に渡って掲載されてしまいます

官報は一般の人が見ることはまずないのですが、記録自体はずっと残ってしまうものなので、事前に理解しておく必要があります。

ブラックリストに載ってしまう

個人再生を行った場合も他の債務整理の手続きを行った時と同様、信用情報機関に債務整理を行なったことが記載されてしまいます。

いわゆるブラックリストに載った状態となります。

情報が記載されると、5年~10年はその記録が残り続けるため、記録が消えるまでは、新たな借入れ(ローン)をするのが難しくなってしまいます

個人再生は任意整理と自己破産の中間

個人再生は、簡単に言ってしまうと、任意整理と自己破産の中間のような位置づけになっています。

任意整理だと、なかなか借金が減らせないので、返済が厳しくなってしまう・・・・

自己破産だと、住宅など財産を手放さなければならない・・・

と悩んでいる方にとっては、個人再生がオススメとなるケースは多いです。

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借金の事情によって、個人再生が良い時もあれば、そうではない場合もありますので、一度、弁護士や司法書士に相談されることをオススメいたします。