※この記事にはプロモーションが含まれています。

法テラス 自己破産 審査

自己破産を検討中の方には、法テラスを利用して手続きを行うのが良いのではと考える方がいらっしゃるかもしれません。法テラスは、国が設立した法的トラブル解決のための公的機関ですが、弁護士費用を立て替えてくれるサービスも行っているので、一つの選択肢としては考えても良いかと思います。

ただ、法テラスを利用するには、審査に通る必要があります。審査があるということは、審査に落ちるケースも当然のことながら出てきます。では、自己破産を行なう場合、審査に落ちる可能性はあるのでしょうか。

そこで、この記事では、自己破産の手続きを希望する人が法テラスの審査を受ける場合、どういった点に注意すべきなのか、徹底的に解説をしていきます。

この記事を書いた人

 

借金問題専門家 タケシ

以前、325万円の借金を任意整理を行なって完済した体験を持つ借金問題の専門ライターです。
借金問題や債務整理に関するコンテンツは、既に1,500記事以上、執筆しています。

法テラスで自己破産をする際の審査は確実に通る?

法テラスでは経済的に余裕がない人のために、民事法律扶助という業務を行なっています。そこでは、無料で法律相談をしてくるだけでなく、弁護士や司法書士の費用等の立替えも行っているので、自己破産を検討しているようなお金のない人たちにとっては、非常にありがたい制度です。

しかし、この民事法律扶助は、誰でも受けられるわけではありません。必ず事前に審査を受け、通らなければならないのです。では、民事法律扶助を受けるための審査項目とは何なのでしょうか?具体的には以下の3つの条件を満たす必要があります。

  • 資力(月収・資産)が一定額以下であること
  • 勝訴の見込みがないとはいえないこと
  • 民事法律扶助の趣旨に適すること

では、自己破産を行なう場合、それぞれの基準について、どのように見ていく必要があるのでしょうか。

資力(月収・資産)が一定額以下(恐らく問題なし)

法テラスの審査をクリアするには、資力(月収・資産)が一定額以下である必要がありますが、まず、月収に関しては、以下の金額以下であればOKです。

  • 単身者:182,000円以下(200,200円以下)
  • 2人家族:251,000円以下(276,100円以下)
  • 3人家族:272,000円以下(299,200円以下)
  • 4人家族:299,000円以下(328,900円以下)

※( )内は、東京、大阪などの大都市の基準です。

この金額は、そこまで低い金額ではないと言えるのではないでしょうか。特に自己破産を検討している方の中には、失業をしていたり、仕事をしていても収入が極端に少ないケースが多いので、クリアできる可能性は高いと思います。

次に資産に関しては、以下の金額以下である必要があります。

  • 単身者:180万円以下
  • 2人家族:250万円以下
  • 3人家族:270万円以下
  • 4人家族:300万円以下

資産に関しても、自己破産を検討している方にとっては、クリアできる可能性が高いのではないでしょうか。実際、これだけの資産があれば、自己破産をしなくても済みそうですからね。

つまり、資力の点から見れば、自己破産を検討するぐらいの経済状況の方であれば、法テラスの審査に通る可能性は非常に高いと言えるのです。

勝訴の見込みがないとはいえないこと(要注意)

次の条件として、勝訴の見込みがないとはいえないことという条件がありますが、自己破産を検討している方にとっては、ここで少し注意する必要があります。この条件を自己破産に当てはめると「自己破産の免責見込みがあること」ということになるからです。

実は、自己破産を行なう場合、免責がされなくなってしまうかもしれないという条件があります。それを免責不許可事由と言いますが、その条件に引っかかってしまうと、免責がされない可能性が出てきてしまうのです。免責不許可事由に関しては、破産法252条1項に示されており、簡単にお伝えすると以下のような点が挙げられます。

  • 財産隠しを行った
  • (闇金など)不当な形で債務を抱えた
  • 一部の債権者を優遇した
  • 借金の原因が浪費またはギャンブル
  • 詐欺まがいの借入をした
  • 出納帳、決算書、確定申告書などを隠ぺいした
  • 虚偽の債権者名簿を提出した
  • 裁判所からの調査依頼にきちんと応じない
  • 破産管財人などの業務を妨害した
  • 過去7年以内に自己破産の申請をして免責を受けている

詳しくは以下の記事でまとめています。

>>自己破産ができない場合~免責不許可事由に該当したらダメ?

上記の項目に該当した場合、免責を受けられない可能性が出てくるので、法テラスの審査に落ちて、民事法律扶助が受けられなくなる可能性が出てきます。

ギャンブルで借金をした人が法テラスを利用できた話
免責不許可事由の中で、借金の原因が浪費またはギャンブルというケースに該当する人は時々いらっしゃいますよね。このケースに該当する方は、法テラスの審査に通るのは難しいと考えてしまうかもしれません。

ただ、よくよく調べてみると、マルチビジネスやパチンコで浪費をしてしまった人でも、法テラスを利用して免責を受けることができたというケースもあります。

実際、免責不許可事由に該当しても、よほど悪質なケースでなければ、裁量免責という形で、免責を受けられるケースが大半です。ですから、免責不許可事由に引っかかりそうな人でも、まずは、法テラスの審査を受けてみるというのも一つの方法です。

民事法律扶助の趣旨に適すること(問題なし)

最後の条件は、民事法律扶助の趣旨に適することとなりますが、この点については、具体的に

  • 報復的感情を満たすだけや宣伝のためといった場合
  • 権利濫用的な訴訟の場合

などが挙げられますが、自己破産をする場合は、見られないシチュエーションなので、問題はないと言えるでしょう。

直接、弁護士に相談をした方が良い場合


ここまで法テラスを自己破産を行なう場合、審査が問題ないかお伝えしましたが、一方で、以下のようなケースであれば、そのまま弁護士に相談をするのが良いかもしれません。

審査に落ちる可能性がある場合

法テラスの審査は、必ず通るものではありません。自己破産の検討をしている人でも、月収や資産が法テラスの提示する基準を満たせない場合や、免責不許可事由に該当したりする場合は、審査に落ちる可能性が出てきます。

審査に落ちてしまえば、それまでに費やした時間がすべて無駄になってしまうので、そうであれば、最初から弁護士に直接依頼をする方が確実だと言えます。

借金問題を早く解決したい場合

法テラスは、審査に通れば安く自己破産の手続きを行えるというメリットもありますが、その一方で、時間が掛かるというデメリットがあります。法テラスを通じて自己破産を行なった場合、直接、弁護士に依頼をした場合に比べて、一か月ほど余分に時間が掛かります

一日でも早く借金問題を解決したい方にとって、そういった期間は一日千秋のように感じられるかもしれません。ましてや、審査に落ちる可能性がある場合はなおさらです。その一方で、直接、弁護士に依頼をした場合はスピーディーに手続きを行ってもらえるので、スピード面も考えれば、直接、依頼をした方が良いでしょう。

自己破産に強い弁護士に依頼したい場合

自己破産の手続きを弁護士に依頼をする場合、やはり自己破産に強い事務所に依頼をしたいところすよね。実際、法テラスを通じて自己破産を行なった場合でも、ある程度、弁護士を選ぶことは可能です。しかし、あくまでも法テラスに登録している弁護士のみが対象となります。その場合、どうしても選択肢が狭まってしまいます。

ただ、直接、弁護士に依頼する場合は、最初から自己破産に強い弁護士に依頼ができるので、その後の手続きもスムーズにできやすくなります。また、弁護士事務所は、直接、相談をした場合でも、無料相談は可能ですし、分割払いに応じてくれるところも多いです。

自己破産に強い弁護士は、こちらでご紹介していますので、ご参考にしてください。

>>自己破産に強いおすすめ弁護士事務所

まとめ

法テラスを通じて、自己破産を行なうとした場合、審査を受ける必要がありますが、月収や資産が法テラスの示す基準を越えていたり、免責不許可事由に該当したりしている場合は、審査に落ちる可能性があるので、注意が必要です。

また、審査には時間が掛かってしまうので、より確実に、そしてスピーディーに自己破産の手続きを受けたい方は、直接、弁護士事務所に相談するのも良いかと思います。

takeshi1

法テラスに依頼する場合と直接、弁護士に依頼する場合とでは、それぞれメリットが異なりますので、あなたの状況に合った形を選択するようにしてくださいね。