個人再生の手続きを行なう際、退職や転職を行なうことは可能です。

ただ、タイミングや転職後の収入によっては面倒なことに巻き込まれて損をしてしまうリスクもあります。

ここでは、退職や転職をする場合の注意点について解説をしていきます。

個人再生と転職の関係

個人再生の手続きを行なう際に転職を行なうとしても、そのタイミングによって状況は違って来ます。

個人再生前(申し立て前)の転職

個人再生前に転職をすることは基本的に問題ありません。

ただ、転職すると収入が変わるので、それによって、どの債務整理の手続きが良いのか変わってくるケースもあります

ですから、弁護士に相談しながら、収入がいくらになるか分かった段階で、個人再生の申し立てを行なうのが良いでしょう。

個人再生の申し立て中に転職する場合

個人再生の申し立てを行ない、申請中に転職することは問題ないのでしょうか?

この場合も転職することは出来ますが、手続きに余計な時間が掛かってしまう可能性が出て来ます。

なぜなら、個人再生の手続きでは、再生計画案が認可された後、きちんと返済できるだけの安定した収入があることを示す必要性があるからです。

ですから、もし、手続き中に転職をすると、収入などが変わるため、書類の内容を変更したり追加したりする必要が出て来ます

返済期間中の転職

個人再生で再生計画案が認可されて、返済を行っている期間中であっても転職することは可能です。

ただ、ここで気を付けないといけないのは、転職後の収入が下がると、月々の返済額が払えなくなってしまうリスクがあるということです。

個人再生を行った後、約5年~10年は信用情報機関に事故情報が登録されるので、支払いが出来ないからといって、銀行や消費者金融からお金を借りることが出来ません

そして、個人再生後の返済が遅れると、再生計画が取消になって、個人再生が失敗ということになってしまいます。

ですから、返済期間中に転職をする場合は、担当の弁護士にも相談しながら、慎重に進めるようにして下さい。

退職金が出る場合の注意点

転職をする場合、人によって前職の会社から退職金が出る場合があります。

実は、この退職金の金額によって、個人再生後の弁済額に影響が出てしまうことがあります。

個人再生で退職金は以下のように処理されます。

  • 退職がまだ先の方:退職金見込額の8分の1が清算価値にプラス
  • 退職が間近の方:退職金見込額の4分の1が清算価値にプラス
  • 退職をした方:全額が清算価値にプラス

債務整理をすると退職金は没収されてしまうのか?

清算価値とは、個人再生の手続きを行なう人が有していると見なされる財産の価値です。

個人再生の手続きを行なうと、基本的に借金の約5分の1が最低弁済額となります。

ただ、清算価値が最低弁済額を上回ると、清算価値の金額が弁済額となってしまいます。

退職や転職をしないのであれば、退職見込金額の8分の1しか清算価値にプラスされません。

しかし、退職をすることによって、退職金見込金額の4分の1、または退職金の全額が清算価値にプラスされてしまう可能性が出て来るのです

退職金の額やタイミングによっては、思わぬ損をしてしまうこともあるので気を付けなければなりません。

takeshi1

個人再生中の転職は退職金の絡みもあったりして複雑になることもありますが、任意整理であればそれほど影響は受けませんので、そういった点も含めて弁護士に相談されることをオススメいたします。