
シングルマザーの中には貧困生活を強いられている方が非常に多いです。
世の中には「シングルマザーが貧困生活に陥るのは自業自得だ」と冷たく言う人もいます。
でも、そんな人達の言われるがままに貧しい生活を送るのはやっぱり悔しいですよね。
ここでは、そんなシングルマザーの貧困の状況と、そういった状態から脱出するための6つの方法をご紹介していきます。
目次
母子家庭の貧困の統計からみた実態
まず、シングルマザーの貧困の実態はどうなっているのか、統計データを引用しながらご紹介していきます。
厚生労働省が発表している平成28年国民生活基礎調査では、以下のような統計結果が出ています。
生活意識 | 母子家庭 | 全世帯 |
---|---|---|
大変苦しい | 45.1% | 23.4% |
やや苦しい | 37.6% | 33.1% |
生活が苦しい(合計) | 82.7% | 56.5% |
このような統計結果を見ても分かるように生活が苦しいシングルマザーの割合は8割強と非常に厳しい現実があります。
シングルマザーが貧困から脱出できない理由
生活の苦しいシングルマザーは、お子さんが小さいためフルタイムで仕事がしづらい傾向があります。
そして、結局、派遣やパートタイムになってしまうことが多くなり、収入は当然下がります。
また女性の社会での待遇はまだまだ良くはなっていないので、給料はなかなか上がりません。
ただ、夫が養育費を払ってくれれば何とかなるのではと思う方もいらしゃるかもしれません。
しかし、離婚した元夫が養育費を払わない割合は8割とも言われいます。
ですから、現実は養育費をまともに払ってもらえず、貧困から脱出できないシングルマザーが非常に多くなってしまっているのです。
シングルマザーが貧困を脱出するには?
では、そんなシングルマザーが貧困から脱出するにはどうすれば良いのでしょうか?
ここでは、6つの方法をお伝えしていきますので、ご参考にして下さい。
公的な支援制度を活用しまくる
社会では、生活苦のシングルマザーが貧困から脱出できるよう公的機関で支援している制度がいろいろあります。
そういった公的制度を片っ端から利用すると、それなりに助けになります。
- 児童手当
- 児童育成手当
- 児童扶養手当
- マザーズハローワーク
- ファミリーサポートセンター
- ひとり親家庭等日常生活支援事業
- 母子家庭支援施設
各制度の詳細についてはこちらの記事にまとめてあります。
>>母子家庭が生活苦で借金まみれになったら必ず生活保護なの?
養育費をがんばって請求する
確かに、養育費を払わない元夫は多いですが、だからといって泣き寝入りをする必要はありません。
離婚をしても、子供の扶養に対して義務を持つことは、民法第877条第一項に定められているからです。
離婚をした後でも、元夫に対して、養育費を請求することは可能ですし、
- 元夫と話し合い、合意できた内容は、公正証書の形にしておく
- 話し合いが難しければ、家庭裁判所で調停を申立て、調停調書を作成する
- 調停でも難しければ、裁判で判決を出してもらう
という形で段階に応じて、文章を作成します。
そうすれば、書面で決まった内容に対して、養育費を支払わなかった場合は、履行勧告や強制執行をすることも可能となります。
参考記事:離婚後でも養育費は請求できる!養育費をもらう方法や相場について
副業で収入を増やす
生活の苦しいシングルマザーの中には、外に出て働ける時間が限られているため、収入が少ない方も多いです。
しかし、最近は、アフィリエイト、在宅ワーク、そしてポイントサイトなど家にいてもできる副業がいろいろあります。
あるシングルマザーの方は、ブログで家計簿を公開しています。
そのブログで家計簿における収入の内訳を見てみると
- 本業の収入:約9万円
- 児童手当など:6万7千円
- 副業の収入:25万円
合計40万7千円
という感じで、本業の約3倍の収入を副業で稼いでいらっしゃることが分かります。
こういった副業が軌道に乗ってくると、シングルマザーでも貧困から脱出できる可能性はかなり高くなってくるでしょう。
節約で支出を減らす
収入を増やすだけでなく、支出を減らすこともシングルマザーが貧困から脱出するには、重要なポイントです。
- 食材はまとめ買い&作りおきをして、光熱費を節約する
- 昼食は自前のお弁当にして、外食も控える
- 楽天カードなどポイント還元率の高いクレジットカードに切り替える
- 子供を遊びに行かせる時は、公共の安い施設や公園へ行って支出を抑える
- 家計簿を付けてお金の流れをしっかりチェックする
- スーパーで割引になる時間帯をチェックして買い物をする
- 友人・知人からおもちゃや衣類を譲り受ける
などなど、知恵を絞れば、いろいろなアイデアが出て来るので、がんばってみて下さい。
借金が多ければまず減らす
既に多額の借金を抱えている場合は、その返済や利息分が家計を圧迫して、シングルマザーが貧困から脱出するのを妨げてしまうリスクがあります。
ですから、その場合は、弁護士や司法書士に債務整理の相談をして、借金や月々の返済額を減らすことも可能です。
一時的に生活保護を受ける
支出がどうしても増やせない場合は、一時的に生活保護を受給するのも一つの方法です。
もちろん、生活保護の状態が続くと、いつまで経っても、貧困の状態を脱出することはできません。
ただ、期間を決めて生活保護を受け、その間に生活を立て直して、再出発するシングルマザーの方もいらっしゃいます。
ただし、生活保護費で借金の返済は原則として、できないので、その場合は、先に、自己破産などで借金をすべて整理しておく必要があります。
>>生活保護費で借金返済するのは禁止されている?法的根拠は?
まとめ
貧困で悩むシングルマザーの方は多いですが、だからといって、そういった方は、一生、貧困で苦しまなければならない訳ではありません。
シングルマザーを支援する公的制度もたくさんありますし、知恵を絞れば副業や節約の方法もいろいろ見えてくるはずです。
また、借金に関しても、法律の力を解決する方法がありますので、まずは、「なんとかなる!」と希望を持って頂けるとうれしです。

シングルマザーが貧困から脱出できる方法はいろいろあるので、是非、お子さんのためにも、がんばってみて下さい!