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楽天カードを個人再生の対象にする場合、小規模個人再生を選択すると、楽天側から反対をされて、うまくいかないことがあるという話があります。
実際のところはどうなっているのでしょうか?
また、ここでは、もし、楽天カードが個人再生で反対した場合は、どのような対処法があるのかという点も含めて、解説をしていきます。
目次
楽天カードは個人再生で反対する?
楽天カードを個人再生の対象にした場合について、楽天から反対されたケースや弁護士からの見解は以下のようになっています。
楽天カードが個人再生に反対したケース
ヤフーの知恵袋をチェックしてみると、個人再生を行うとしたけれども、楽天カードが反対して、不認可になったというケースがいくつか見つかりました。
小規模個人再生に失敗しました。
過半の債権者である楽天クレジットに反対され、小規模個人再生が不認可になりました。引用元: 小規模個人再生に失敗しました。
楽天カードの個人民事再生が仇となり個人再生が、不認可になりました。
弁護士さんは、当初「楽天は不認可を出すことはない」と言っていましたが全体2/3が楽天からの仕入れがありそれが仇となりだめでした。引用元: 楽天カードの個人民事再生が仇となり
このようにネット上では、個人再生で楽天カードに反対されたという事例がいろいろ上がっています。
楽天銀行からの借金がある場合も要注意
また、こちらの司法書士事務所では、事務所が実際に扱った事例で、楽天カードが個人再生で反対して来たケースについて解説をしています。
元々、債務者の方は、
- 債務総額:4社で590万
- 楽天銀行からの借金:約200万
- 楽天カードからの借金:約100万
という形で、個人再生を行いました。
個人再生で小規模個人再生を行う場合、反対する債権者の債務の合計が全体の2分の1を超えなければ問題ありません。
ですから、一見、楽天カードからの借金は全体の5分の1以下だったので大丈夫であるかに見えました。
しかし、債務整理を開始した段階で、楽天銀行に対して保証会社が代位弁済を行ったのですが、その保証会社が実は楽天カードだったのです。
結果的に、楽天銀行からの約200万円の借金も合算されて、楽天カードからの借金が約300万円となってしまい、全体の2分の1を超えてしまいました。
そこで、楽天カードが反対をして、小規模個人再生が不認可となってしまったというのです。
弁護士の見解は?
では、個人再生で楽天カードが反対することに対して、弁護士はどのような見解を出しているのでしょうか。
質問:オリックスクレジット、楽天カードは個人再生に反対するケースが多いと聞きます。事例が多いのでしょうか?
弁護士からの回答:賛成・反対のどっちをしたら損が少なくなるのかはそのとき、そのときの各会社の判断なので、ケースバイケースとしか言えません。引用元: 保証会社の傾向。事例が多いのでしょうか?
こちらの見解を見てみると、確かに楽天は個人再生で反対するケースもあるけれども、その時の条件によっても状況は変わってくると言えます。
個人再生で楽天から反対された場合は?
実際、楽天カードの返済ができずに個人再生をする場合、楽天から反対されないという保証は決してありません。
では、楽天から、万が一反対された場合はどうすれば良いのでしょうか?
楽天から反対されても問題ないケース
個人再生をした際に楽天から反対をされても、以下の条件を満たしていれば、個人再生の手続きは問題なく行うことができます。
- 反対する債権者の数が全体の2分の1を超えない
- 反対する債権者の債権額の合計が全体の2分の1を超えない
もちろん、楽天カードの借金の比率を下げるため、債務整理を行なう直前に他社からの借金を増やすというのはNGです。
ただ、元々、楽天カードからの借金の割合が、さほど多くなければ、楽天カードからの反対を必要以上に恐れる必要はないのです。
事前に根回しをする
楽天カードの借金の比率が大きく、楽天から反対されたらマズイということになった場合、依頼をした弁護士や司法書士を通じて、事前に根回しをするというやり方もあります。
また、小規模個人再生の手続きで反対しやすい業者は楽天だけではありません。
最近は、あまり反対しないようになってきたとも言われていますが、一応、昔から、信用保証協会、日本政策金融公庫、共済組合などは個人再生に反対してくる業者として知られています。
ですから、借金の全体の配分を考慮しながら、必要に応じて弁護士や司法書士に債権者と交渉してもらえないか相談をしてみて下さい。
給与所得者等再生に切り替える
もし、楽天が反対したら、個人再生ができなくなるのは、小規模個人再生の場合のみとなります。
その一方で、同じ個人再生の手続きでも、給与所得者等再生の手続きにした場合は、債権者の同意が不要となります。
ですから、楽天が反対する場合は、給与所得者等再生に切り替えるのも一つの方法です。
ただ、給与所得者等再生の場合は、可処分所得(給与の80%程度)の2年分が最低弁済額を超える場合は、弁済額を可処分所得に合わせなければなりません。
その結果、返済額が上がってしまう可能性が高くなりますし、提出する書類の数も多くなってしまうので、ご注意下さい。
実際、小規模個人再生を行った場合の方が、基本的に、弁済額はより少なくなるので、個人再生を行う人の約9割は、小規模個人再生を選択しています。
ですから、給与所得者等再生に切り替えるのも簡単な話ではありません。
ただ、住宅ローンが残っていて、自己破産で家を失うことは避けたいという方は、弁済額が上がったとしても、給与所得者等再生を検討した方が良いのかもしれません。
他の種類の債務整理を行なう
もし、楽天が個人再生に反対をして、かつ給与所得者等再生にしても難しい場合は、別の種類の債務整理の手続きを検討する必要が出て来ます。
自己破産の手続きであれば、原則として、すべての借金が免責の対象となります。
ただ、自己破産を行った場合は、一定以上の財産を手放す必要があったり、免責が許可されるまで、制限を受ける資格や職業があったりするなど、デメリットも大きいです。
一方、任意整理の手続きを行なった場合、楽天は柔軟に対応しているという話があります。
任意整理を行なうと、通常は残債を3年間で返済するというのが基本となります。
しかし、楽天は、返済期間を5年~10年の範囲に延ばし、それによって月々の返済額を下げられる場合もあります。
ですから、自分にとって、最も適切な債務整理の方法が何であるのか、弁護士や司法書士に一度相談してみることをお勧めいたします。
まとめ
楽天カードを個人再生の対象にして、かつ小規模個人再生を選択すると、楽天から反対されてしまった事例は確かにあります。
ですから、楽天カードの残高が大きい人は、不安に思われるかもしれません。
ただ、楽天カードは個人再生で必ず反対する訳ではありませんし、仮に反対をしたとしても、一定の比率を越えなければ再生計画案は認可されます。
また、楽天から反対されたらマズイ場合でも、弁護士や司法書士を通じて事前交渉を行ったり、別の方法で解決を図ったりするなど、いろいろな対処法があります。
ですから、まずは、気軽に法律の専門家に相談してみてはいかがでしょうか?
楽天カードの借金が多くても、必要以上に恐れることなく、債務整理に強い弁護士や司法書士に相談をしながらベストな選択肢が見つかることを願っています!