自己破産 失敗したら

自己破産を検討している人達の中には、失敗したらどうなるのか、不安に思われる方もいらっしゃいます。

ただ、自己破産ができない確率は統計上ほぼ0%となっています。

ですから、自己破産で失敗したらというのは、ほとんど仮定の話になってしまうのですが、その点も含めて解説をしていきます。

自己破産の失敗とは?

自己破産での失敗とは、大きく分けると2種類あります

  • 自己破産の申立てをしたけれども、返済不能と認められず破産手続開始が出来ずに失敗するケース
  • 破産手続開始が出来たけれども、免責不許可事由に該当し、免責不許可となり失敗するケース

破産手続開始決定が出来ずに失敗するケース

自己破産の申立てをしたけれども、裁判所の判断で、破産手続開始決定が出来ずに失敗する時があります。

そこでの最も大きな理由は、返済能力がないと裁判所から認められないケースです。

ただ、その場合は、任意整理や個人再生など別の債務整理の手続きで解決できるケースがほとんどです

ですから、こういったケースは厳密にいえば、自己破産の失敗ではありません。

逆に、より負担の軽い方法で借金問題を解決できるので、良いことだと言えます。

免責されずに失敗するケースとは?

ただ、自己破産の破産手続開始決定が出来たけれども、免責不許可事由に該当して、最終的に免責不許可となり、失敗する可能性はあります

免責不許可事由は具体的に以下のようなものがあります。

  • 借金の主要な理由が賭博やギャンブルなどの射幸行為や浪費であった
  • 財産隠しを行った
  • 不当な形で債務を抱えた
  • 自己破産する直前に借り入れをした
  • 一部の債権者を優遇した
  • 出納帳、決算書、確定申告書などを隠ぺいした
  • 虚偽の債権者名簿を提出した
  • 破産管財人などの業務を妨害した

免責不許可事由の詳しい内容については、以下の記事に詳しく書いてあります。

>>自己破産ができない場合~免責不許可事由に該当したらダメ?

免責許可になる確率はほぼ100%

万が一、債務者が免責不許可事由に該当してしまっても、実際には、裁判所から裁量免責という形で免責されるケースがほとんどです。

(ただし、免責不許可事由に該当すると、管財事件となって、予納金が50万円以上(少額管財事件の場合は20万円以上)掛かるので、免責不許可事由に該当しないのに越したことはありません)

ここで統計データを見てみましょう。

2014年破産事件及び個人再生事件記録調査の資料によると、2014年は、破産申立てが1240件あったのに対し、免責許可が決定したのは1195件となっています。

つまり、自己破産の成功率は96.37%ということになります。

逆に、免責がおりなかった確率は3.63%ということになりますが、この中には、申立てを棄却または取り下げをしたり、申立人が途中で不明になったり、死亡したりした件などがいろいろ含まれています。

さらに、免責不許可が正式に決まったのは0件となっています。

ですから、まともにやって免責不許可の確率は2014年の統計資料を見る限りでは0%だとも言えるのです

こういったデータを見ても自己破産が失敗することは、まずあり得ないことが分かります。

万が一、自己破産に失敗したら

ただ、免責不許可事由に該当して、かつ悪質なケースだと判断され、裁判所から裁量免責が下りないケースもない訳ではありません。

もし、万が一、免責不許可になってしまった場合は、以下のような対処法があります。

即時抗告をする

免責不許可の告知を受けてから1週間以内であれば、即時抗告を行うことが可能です。

その場合は、高等裁判所で再度、免責の判断がされることになり、そこで免責不許可の判断が覆って、免責許可が認められる可能性もあります。

ただ、そうなる確率は低いという話もあるので、その点は事前にご了承下さい。

他の債務整理の方法も検討

自己破産が出来ない場合は、任意整理や個人再生など、他の債務整理の方法で出来ないか検討するのも一つの方法です。

例えば、個人再生であれば、借金の理由は問われず、借金も約5分の1に減額出来るので、この方法で解決ができるかもしれません。

消滅時効が来るのを待つ

即時抗告をしても免責許可がされず、他の債務整理でも解決が難しい場合は、消滅時効が来るのを待った上で、時効の援用を行なうしかありません

借金の時効は、借入先の債権者が

  • 家族や友人である場合:10年
  • 銀行や消費者銀行など法人である場合:5年

となっています。

ただ、最終的に時効が成立するのは簡単ではないので、ご注意ください。

>>借金返済をしないで時効が来るまで待つのはこんなに大変!

自分でやると失敗する?

借金が返済できなくなった場合、「自己破産をするしかない」と思いながら、自分で手続きをしようとする方もいらっしゃいます。

>>自己破産を自分でやる場合の手続き方法と注意点

しかし、裁判所に返済能力がないと認められなければ、申立てを棄却されたり、取り下げの勧告を受けたりする可能性が出て来ます

そうすると、そこから自己破産以外の方法を検討しなければならず、手間が掛かってしまいます。

また、破産手続開始決定がされても、免責不許可事由に該当した場合、裁量免責を受けられる可能性は高いとしても、手続きはかなり面倒になります。

その分、自己破産で失敗する確率は少なからず高くなってしまいます。

ですから、債務整理を行う場合は、借金の減額診断を受けて、自分にあった借金問題の解決法を弁護士などとよく相談しながら決められることをお勧めいたします

takeshi1

正しいプロセスで手続きを進めていけば、自己破産を失敗する確率は低いので、是非、希望を持って弁護士など法律の専門家に相談されることをオススメいたします。