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債務整理をしても苦しい人は意外に多いです。せっかく債務整理を行なって、借金の負担が減らし、返済が楽になると思っていたのに、蓋を開けてみたら、苦しい状況が変わらないとなると、ある意味、期待を裏切られた分、債務整理前の状況よりもっとキツく感じるかもしれません。
一体、なぜそんなことになってしまうのでしょうか。そこで、この記事では、債務整理をしても苦しい状況になってしまう理由と、そんな時の対処法について解説をしていきます。
目次
債務整理しても苦しい人は意外に多い?
債務整理しても苦しい人は多いですが、その大半は任意整理を選択した人です。任意整理は裁判所を通さずにできるということもあり、債務整理の手続きの中では最も手軽にできるというメリットもあるため、選択する人は多いです。しかし、任意整理は手軽にできる反面、意外な落とし穴があります。
任意整理では借金があまり減らない
任意整理を選択した場合、個人再生や自己破産を選択した場合に比べると、借金の減額幅は基本的に少なくなります。以前は、任意整理を行なう際、取引履歴を取り寄せて、引き直し計算を行い、利息を払いすぎていたことが分かると、その分、大幅に借金が減額されるケースがよくありました。場合によっては借金がなくなるどころか、逆に過払い金としてお金が戻ってくることもあったくらいです。
しかし、最近はそういったケースはほとんどないため、借金自体が減ることは、ほとんどなくなってきました、もちろん、任意整理では、基本的に債権者との任意の和解によって将来的にかかる利息をカットできるので、高い金利を払っていた人は、最終的な返済総額を大幅にカットすることよって、月々の返済額が減って楽になるケースも多いです。
ただ、その人の借金の状況によっては、それほど月々の返済額が減らないケースもよくあります。そのため、任意整理をすれば借金の負担が大幅に減ると期待していた人は、そのような現実に直面すると、苦しんと感じてしまうわけです。
他社の返済がキツイ場合も
任意整理のメリットとして、整理の対象とする借金を選択できるというメリットがあります。奨学金や車のローンなど他の借金も債務整理の対象にしてしまうと、連帯保証人に迷惑が掛かったり、車が引き上げられてしまったりするので、任意整理を選択し、一部の借金はそのまま返済を続けるという方も多いです。
しかし、それによって任意整理後の生活が苦しくなってしまう方もいらっしゃいます。一部の借金だけを任意整理の対象にした場合、任意整理の対象から外した借金の返済と、任意整理で和解して決まった月々の返済額が合算されるため、その分がダブルで重たくのしかかり、苦しいと感じてしまうというのはよくある話です。
新たな借金ができないという辛さ
これは任意整理に限った話ではありませんが、債務整理を行なうと、信用情報機関に事故情報が登録されるため、債務整理後、5年~10年間はいわゆるブラックリスト状態になって新たな借金ができなくなります。新たなローンを組むことができなければ、スマホの分割払い契約もできず、さらにはクレジットカードも基本的には使えなくなってしまいます。
債務整理の前であれば、お金が足らなくなると、借金をしながらお金を調達することも可能ではあった方も多いはずです。(もちろん、それ自体もあまり良いことではありませんが。) しかし、債務整理をすると、新たに借金をすることが当面の間、できなくなるので、その分、精神的に苦しいと思ってしまうことは多いのです。
想定外のことでお金が足らなくなることも
任意整理を行なうと、債権者と和解をして、残債を3年~5年で分割返済するようになりますが、その途中で急な出費が発生すると、計画通り返済できない事態が発生するケースが出てきます。
- 病気になって働けなくなったり医療費がかさんだりする
- リストラにあったり、給料が減ってしまったりする
- 冠婚葬祭で突然の出費が発生する
- 電化製品が突然故障する
- 想定外の税金の支払いが発生する
債務整理前であれば、何とかお金を借りて、その場しのぎであったとしてもピンチを切り抜けることできたかもしれません。しかし、債務整理後は新たな借金ができないので、「こんなはずではなかった」という気持ちが湧いてくる方もいらっしゃるのです。
任意整理で支払いが遅れる場合のリスク
任意整理を行なった場合、和解で決まった通り、月々の返済額を支払うことができれば問題はありません。しかし、返済が遅れてしまうと、かなりマズイ状況になってきます。特に任意整理で支払いが2回遅れると、和解内容が破棄され、一括返済を要求される場合もあります。
債務整理を行なう前の返済のプレッシャーも大きいですが、任意整理をして月々の返済額が減ったとしても、返済に遅れてはいけないというプレッシャーは依然として残るります。そして、そこで苦しいと感じてしまう方はいらっしゃるのです。
任意整理をしても苦しい時の対処法
では、任意整理をしても苦しい時はどのように対処すれば良いのでしょうか。
副業で収入を増やして苦境を脱する
任意整理をしても苦しい理由は、ある意味、単純と言えば単純です。それはギリギリの状態で返済をしているからです。ですから、逆の見方をすれば、収入を増やしてお金に余裕を持つことができれば、苦しい状況を簡単に脱出することができます。
手っ取り早く収入を増やすには、副業をするのが一番です。借金返済に向いている副業については以下の記事で詳しく解説をしていきます。
>>借金返済に有効な副業!アルバイトから在宅でできる仕事まで!
また、手っ取り早く1週間で10万円稼ぎたいという方にはこちらの記事で紹介されている方法をおすすめいたします。
新たな借金ができないのであれば、稼げば良いだけです。苦しいと変に悩むのではなく、そういった時にこそ、前向きにがんばってみてください。
家族や親戚に助けてもらう
債務整理を行なった後、新たな借金をすることができなくなりますが、その対象は銀行や消費者金融など一般の金融機関のみです。つまり、そういった状況でも家族や親戚からであれば、お金を貸してもらうなど、何らかの支援をしてもらうことは可能なのです。
そういう話を聞くと、友人・知人からお金を借りられないかと思う人もいらっしゃるかもしれません。ただ、友人・知人はあくまでも他人なので、無理にお金を借りてしまうと、簡単に信頼を失ってしまうリスクがあります。
しかし、家族や親戚であれば、本当に大変な時、頼りになる場合も多いので、一時的な支援をお願いするのも一つの方法です。
再和解をする
もし、副業や家族・親族からの支援が難しい場合は、債権者と再和解をするというのも一つの選択肢です。もちろん、その場合は、個人で債権者と直接交渉をすることは難しいので、必ず弁護士や司法書士を通じて、行うようにしてください。
また、任意整理後の返済が苦しいからといって、一度でも滞納をしてしまうと、債権者からの信頼を失って、再和解をするためのハードルが上がってしまします。ですから、返済がキツイと感じたら、早めに弁護士や司法書士に相談するようにしてください。
個人再生に切り替える
任意整理での返済が難しい場合は、個人再生に切り替えるという方法もあります。個人再生では借金を約5分の1に減額できる場合もあるので、借金を大幅に減らすことも可能です。また、自己破産とは違って、住宅ローンの返済はそのまま続けることも可能なので、住宅ローンの返済が残っている人にとってはメリットが大きい方法となります。
しかし、個人再生に切り替える場合、住宅ローン以外の借金に関してはすべて整理の対象としなければならないため、奨学金の返済が残っていて連帯保証人を立てている場合は、連帯保証人に残債が一括請求されてしまいますし、車のローンが残っている場合は、車が引き上げられてしまいます。
また、借金が約5分の1になると言っても、最低の弁済額は100万円以上となっているので、残債の状況によっては、あまりメリットがないというケースもあります。
自己破産に切り替える
個人再生でも難しい場合は、最後の手段として自己破産に切り替えるという方法があります。自己破産の最大のメリットは、原則としてすべての借金を免責してもらえるという点です。しかし、その一方で自己破産には
- 住宅ローンも含めて、すべての借金を対象にしなければならない
- 一定以上の現金や財産を手放す必要がある
- 免責が決定されるまで制限される資格や職業がある
- 官報に個人情報が記載される
などのデメリットがあります。ですから、自己破産への切り替えを検討する場合は、事前に弁護士とよく相談をしながら決めることが大切です。
まとめ
債務整理しても苦しい場合、いくつかの対処法があります。任意整理後の返済が大変で、どうしても支払いが厳しい場合は、再和解をしたり、個人再生や自己破産に切り替えたりするという方法もあります。ただ、その場合は、再度、弁護士や司法書士に手続きの費用を支払わないといけないので、もったいないと言えばもったいないですよね。
ですから、可能であれば、その前の段階として副業をしたり、家族や親戚に助けてもらったりすることで、切り抜けることができないか考えてみることをおすすめいたします。
また、そもそも苦しい状況になってしまった最大の原因としては、最初に無理なプランで任意整理の手続きをしてしまったことが考えられます。実際、司法書士に債務整理の手続きを依頼した場合、司法書士は、個人再生や自己破産の手続きをしようとすると、行える業務に制限が掛かってしまうので、無理に任意整理で対応してしまうとする場合もあります。
なので、もし、これから債務整理の手続きをしようとする方は、借金の減額シミュレーションをする際、もちろん、専門家の意見に耳を傾けながらも、そのプランで余裕を持って返済をすることができるかじっくり考えながら決めるようにしてください。
債務整理しても苦しい場合、もちろん、弁護士や司法書士に相談していくことも大切ですが、最終的には本人の自覚と決心が重要になってくるので、そのことは、ぜひしっかりと認識した上で取り組んでいってください。