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自己破産をすると携帯電話が強制解約になってしまうのではないかと心配される方がいらっしゃいます。
携帯電話は生活必需品なので、自己破産後に使えなくなってしまうと本当に困ってしまいますよね。
では、実際に、携帯の契約はどうなるのか、お伝えしていきながら、万が一、携帯が使えない時の対処法についても解説をしていきます。
目次
携帯のケースごとの対応について
機種代を払い終わって未払いもない場合
機種代を既に払い終わっていて、利用料金の未払い(滞納)もない場合は、自己破産をしても問題なくスマホなどの携帯電話を使い続けることができます。
自己破産をすると、20万円を超える財産は処分しなければならくなりますが、スマホはそこまで高価なものではないですし、生活必需品でもあるので、没収されることはありません。
未払い(滞納)がある場合
しかし、もし、未払い(滞納)がある場合は、自己破産の手続きでは整理の対象としなければならなくなるため、そのままだと解約をさせられてしまいます。
ですから、実務上では、滞納分をを自己破産の手続きをする前に払ってしまうケースが多くなっています。
もちろん、自己破産の直前に一部の債権者を優先して支払いを行なうことは偏頗弁済とみなされ、免責不許可事由に引っ掛かってしまうこともあります。
ただ、携帯電話は生活必需品であるため、数ヶ月ぐらいの滞納であれば、裁判所も問題しないケースが多いようです。
しかし、それでもあまりに滞納をしている金額が高いと、問題が起こる場合もあるので、自己破産を依頼する弁護士や司法書士によく相談をしながら進めるようにして下さい。
分割の返済が残っている場合
もし、スマホなどの機種代の分割払い分がまだ残っている段階で自己破産の手続きを行なうと、強制解約なります。
この時に、利用料金は滞納をしていなくても、携帯電話料金と端末代は分けて管理されていないため、割賦契約が解約となり、同時に利用契約も解約となってしまうのです。
ただ、分割払いの期間が残りわずかの場合はは、弁護士が融通を利かせてくれて、自己破産の手続きを行なう前に、機種代を払えるようにしてくれる場合もあります。
自己破産後の携帯の契約について
自己破産後に新規契約や機種変更を行なう場合、以下の点に気を付けるようにして下さい。
機種の割賦契約はできない
携帯の契約をする場合、機種代の割賦契約を行なうことはできません。
なぜならば、自己破産を行なうと、信用情報機関に事故情報が約5年~10年間、登録されてしまうからです。
割賦契約はローンをすることと同じことなので、事故情報を照会されて、審査に落ちてしまうことになります。
携帯ブラックについて
携帯で通話料金を滞納している場合は、主要なキャリアが加盟しているTAC(電気通信事情社協会)に不払い者情報が登録されてしまいます。
この状態は携帯ブラックと言われていて、他社のキャリアと情報が共有されているため、ここに情報が残っていると他社でも新規契約ができなくなってしまいます。
この情報は、契約解除後5年以内は、残ってしまいますが、未払い分を支払うか、自己破産で免責を受けることによって、不払い情報が解除され、再度、契約ができる可能性が出て来ます。
同じ会社では契約ができない場合がある
その一方で、携帯の料金を踏み倒してしまった会社に関しては、その会社の自社ブラックリストに載ってしまっているので、その会社では携帯の契約が難しくなってしまうことがあります。
自己破産で携帯が一時的に契約できない場合
もし、自己破産後に携帯の契約が一時的にでも難しくなってしまった場合、以下のような方法で対処することも可能です。
預託金制度を利用する
auやドコモ、そしてソフトバンクなど主要な携帯電話会社では、預託金の制度があります。
これは過去に不払いがあった人などは、1契約あたり10万円以内の範囲で、お金を預けるという制度です。
この制度を利用することによって、自己破産後でも携帯の契約がやりやすくなります。
プリペイドの携帯電話を利用する
プリペイドの携帯電話は、前払い方式なので、契約の際の審査はありません。
ですから、自己破産をした人でも問題なく使うことができます。
格安SIMを利用する
au、ソフトバンク、ドコモなど大手の会社で、スマホの契約をしようとすると、一括払いをしなければなりませんが、iPhoneなど高い機種しか扱っていない場合がほとんです。
その場合は、格安SIMを利用することによって、端末代や通話料金を抑えるというのも一つの方法です。
ただ、格安SIMでは、クレジットカード払いが主流となり、自己破産後はクレジットカードが使えないという問題にぶちあったってしまいます。
しかし、格安SIMの中にはデビッドカードで支払いができるものもありますので、そういった所を選んで契約をするのが良いでしょう。
携帯電話は自己破産をした方でも生活に欠かせないものなので、弁護士と相談をしながら、使えない期間をできるだけ短くできるよう対処していって下さい。