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40代は人生の中間地点ともいえる重要な時期です。しかし、この年代で「貯金がない」「借金を抱えている」状況にある人も少なくありません。そこで、この記事では、40代の貯金や借金の現状を具体的なデータとともに解説し、その要因と具体的な対策について詳しく掘り下げていきます。
目次
40代の貯金状況
まず、40代の貯金の状況について詳しく見ていきましょう。
貯金のない40代の割合
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」(令和3年)によると、40代で「貯金がない」と答えた人の割合は約32.3%です。これは約3人に1人が、預貯金や金融資産をほとんど持たない状態にあることを意味します。
特に、非正規雇用の割合が増加している昨今、収入が不安定な人が増えており、貯金ができない背景が浮き彫りになっているんですね。
40代の人が貯金がない理由としては以下のような点が挙げられます。
- 収入の伸び悩み: 40代になると収入のピークを迎えると思われがちですが、実際には20代や30代と比べて大幅に増えない場合が多いです。
- 支出の増加: 教育費や住宅ローンなど、家族を持つ40代では出費が増える傾向にあります。
- 経済的ショック: リストラや離婚、病気など、想定外の出来事が貯金を阻む要因となります。
40代の平均貯金額の実態は?
同じ調査によると、40代の平均貯金額は2人以上の世帯で約1,160万円です。ただし、この平均値には高額な貯金を持つ一部の世帯が含まれるため、実態を反映した「中央値」は約400万円とされています。
また、この平均貯金額には地域差があり、具体的には以下のような傾向が見られます。
- 都市部:高額な家賃や生活費のため、貯金の余裕が少ないケースが多い。
- 地方:生活費が比較的抑えられるため、貯金を持つ人の割合が高め。
ですから、このデータを見る限りでは、地方の人よりも都市部の人の方が貯金が少なくなりがちだということが分かるのです。
40代の借金状況
その一方で、借金を抱える40代の割合はどうなっているのでしょうか。
40代の約3人に2人は借金を抱えている
2020年の総務庁統計局が出した「家計調査報告によると40代で借金を抱える人の割合は66.6%に達しています。この数字は約3人に2人が何らかの借金を持っていることを示しており、特に住宅ローンや自動車ローンが主要な負担となっているんですね。
そして、借金を抱える理由としては以下のような内容が挙げられます。
- 住宅ローン: 多くの家庭で住宅を購入するタイミングが30代後半から40代に集中するため、住宅ローンが大きな割合を占めています。
- 教育費: 子どもの塾や学費のために借入をする家庭も少なくありません。
- 生活費の補填: クレジットカードや消費者金融を利用して日常の生活費を補うケースも見られます。
では、40代の平均借金額はどうなっているのでしょうか。この点に関しても、先ほどの家計調査報告によると、以下のようになっています。
- 単身世帯: 約354万円
- 2人以上の世帯: 約2,037万円
この平均値の大部分は住宅ローンが占めていますが、無担保ローンも無視できない割合を占めています。
40代の借金の種類と特徴
では、40代の借金の種類とその特徴について、もっと深掘りして見ていきましょう。
住宅ローン
40代の借金で最も多いのが住宅ローンです。一般社団法人投資信託協会が行った「2022年度 投資に関するWeb調査」によると40代の世帯が持つ住宅ローンには以下のような特徴があります。
- 40代の平均住宅ローン残高は約1,610万円
- 半分以上の世帯は住宅ローンがない
- ローン残高は1,000~2,000万円未満の人が最も多い
持ち家を購入するために組むローンは一般的だとも言えますよね。住宅ローンの返済期間は平均して20~35年と長期にわたるため、40代で新たにローンを組むと、退職後も返済が続くケースが少なくありません。特に、変動金利を選択した場合、将来的な金利の上昇によって家計が圧迫されるリスクも考えられます。このような長期的な負担は、資金計画において慎重な検討が必要です。
自動車ローン
40代の方にとって、自動車ローンは家計に大きな影響を与える存在です。特に地方に住む場合、車は生活必需品であり、多くの家庭がローンを利用して購入しています。
近年、車両価格が上昇していることから、自動車ローンの借入額も増加傾向にあります。特に新車を希望する家庭では、初期費用が高額になるため、家計への負担が一層大きくなりがちですよね。
一方で、中古車を選ぶことでコストを大幅に削減することも可能です。しかし、40代の中には「新車でなければ安心できない」と考える方も多く、この選択肢が十分に活用されていないケースもあります。その結果、必要以上に借入額が増え、家計を圧迫する要因となることが少なくありません。
無担保ローン(消費者金融、クレジットカード)
無担保ローンは担保を必要としないため、手軽に借りられる反面、金利が高い(10%~15%)という特徴があります。また、日本貸金業協会が出した資金需要者等の借入意識や借入行動等に関する調査結果報告という資料では、貸金業者からの借入経験のある個人の割合を年代別に出してみると、40代の人が23.2%と最も多いというデータが出ています。
無担保ローンは手軽に借りられる反面、返済が遅れると高い金利が課されるため、金利負担が大きくなるというリスクがあります。さらに、複数の無担保ローンを利用することで多重債務に陥る可能性もあり、返済計画が行き詰まる原因となることがありますよね。このようなリスクを避けるためには、借入前に返済能力をしっかりと見極めることが重要です。
40代で貯金なし・借金ありが抱えるリスク
このようにデータで見てみると、40代で貯金なし・借金ありに陥っている人の割合は少なくないことが分かってきますよね。では、そのような状態だとどのようなリスクが生じてくるのでしょうか。ここでは3つの観点からお伝えしていきます。
老後の不安
老後資金の準備ができていないと、年金だけでは生活が成り立たない可能性があります。厚生労働省のデータによると、2022年時点での日本の平均年金受給額は月額約14万円。この金額では、住居費や医療費を含めた生活費をまかない切れない場合が多いです。
老後の生活費は最低でも月20万円が必要とされるケースが多い一方で、年金だけでは平均して約6万円が不足するという現実があります。さらに、加齢に伴い医療費が増加するため、年金だけではこれらの費用を十分に賄えないリスクが高まります。このようなギャップを埋めるための準備が、老後の安心を確保する鍵となると言えるでしょう。
生活の質の低下
借金返済を最優先にしなければならない生活では、日常の楽しみや心のゆとりが削られ、生活の質が大きく低下します。例えば、家族旅行や趣味に使える余裕がなくなり、自分や家族の自由な選択肢が制限されてしまうでしょう。
また、返済のプレッシャーは精神的なストレスを増幅させ、不眠やうつ状態に陥ることもあります。このような状況は、日々の生活をさらに困難なものにしてしまう要因となってしまうのです。
資産形成の難しさ
40代で借金を抱えていると、将来に向けた資産形成が難しくなります。さらに子どもの教育費や住宅購入といった重要なライフイベントも40代で起こるケースは多いため、悪循環が生じてしまうケースがあります。
例えば、教育費が不足すると、塾や進学先の選択肢が限られてしまう可能性があります。また、住宅購入では、頭金をしっかり準備できないと、ローン審査が通らないといった問題が発生することもあるため、それなりの資金を投資する必要が出てしまいます。
40代は人生の中でも多くの責任を背負う時期だからこそ、仕方がないのかもしれません。しかし、適切な計画がなければ、資産を形成できないまま老後を迎えるリスクが出てくるでしょう。
40代で借金地獄から抜け出す対策
では、そうやって貯金の少なさと借金に苦しむ40代が借金地獄から抜け出すにはどうしていけば良いのでしょうか。
収支の見直し
40代で借金問題を抱えている場合、その解決への第一歩は収支を徹底的に見直すことです。この年代は収入と支出が安定しがちな一方、無意識に固定費や生活費が増えていることも少なくありません。ここでは、見直すべき2つのポイントをご紹介します。
無駄な支出を削減する
日々の生活で無駄な支出を減らすことは、家計の改善に大きく貢献します。
- 外食を控え、自炊を中心にする: 食費の節約だけでなく、健康面でもメリットがあります。
- 嗜好品(タバコやアルコール)を控える: 習慣的な支出を見直すことで、大幅なコスト削減が期待できます。
固定費を見直す
固定費は家計の中でも大きな割合を占めるため、効果的な見直しが必要です。
- 家賃を抑える: 必要に応じて、家賃の安い物件に引っ越すことも検討しましょう。
- 保険料の見直し: 必要のない特約を削減し、最適なプランに切り替える。
- 通信費を削減する: 格安SIMを利用することで、スマートフォンの維持費を大幅にカットできます。
- 定期購読やサブスクリプションの解約: 利用頻度の低いサービスを見直し、本当に必要なものだけに絞る。
これらの取り組みを少しずつでも実践することで、家計に余裕を生み出し、借金返済に回せる資金を確保することが可能です。40代は将来を見据えて行動する重要な時期です。現状を冷静に見直し、生活全体を効率化する意識を持ちましょう。
借金返済計画の立案
次に、借金の総額や種類を把握し、返済計画を立てることが重要です。まずは、自分の借金の総額や種類をしっかりと把握し、それに基づいて返済計画を立てることが重要です。借入先ごとに、借金の種類、金利、返済期限を整理し、全体像を明確にすることから始めましょう。
特に、高金利の借金(消費者金融やクレジットカードなど)は、返済負担が大きいため、優先的に返済することが効果的です。繰り上げ返済を活用して元金を減らすことで、金利負担を軽減できます。また、借り換えローンやおまとめローンを検討することで、金利を下げて返済計画をより現実的にすることも可能です。
専門家への相談
40代の方にとって、借金問題は将来の生活設計に大きな影響を与える深刻な課題です。自力で解決が難しい場合は、早めに弁護士や司法書士などの専門家に相談し、適切な債務整理の方法を見つけることが重要です。
40代では、収入のピークを迎えつつも支出が増える時期であるため、債務整理の選択がその後の人生を大きく左右します。以下の3つの方法から、自分の状況に合った選択肢を検討しましょう。
- 任意整理: 借金の利息カットや分割払いの交渉を行う。
- 個人再生: 借金を大幅に減額し、収入に応じた返済計画を立てる。
- 自己破産: 最終手段として借金を免責する。
40代は、老後に向けた準備も考え始める時期です。借金を整理し、今後の生活基盤を整えるためにも、専門家の力を借りて最適な解決策を見つけることが大切です。また、今の借金を簡単に減らせる方法を知りたい方は、以下のサービスを利用してみてください。
40代からの再スタートに向けて
では、ここからは、40代で貯金なし・借金のある人が、再スタートに向けて、どのようなことをやっていけば良いのか、具体的に解説をしていきます。
資産形成の第一歩
貯金がゼロの状態から資産形成を始めるためには、小さな一歩を積み重ねることが大切です。
まず、貯金を始めるための習慣を身につけましょう。具体的には、毎月の収入から一定額を先取りして貯金する方法がおすすめです。さらに、貯金専用の口座を作ることで、日常的な支出に使い込むリスクを防ぎ、計画的に貯金を増やせます。
また、収入を増やすためには副業や収入源の多角化を検討するのも効果的です。例えば、アフィリエイトやブログ運営を活用して追加収入を得たり、自分のスキルを活かしてフリーランス業務や短期アルバイトに挑戦するのも一つの方法です。これらの取り組みを少しずつ始めることで、着実に資産形成への道を切り開くことができます。
将来への備え
40代からでも老後の備えを始めることは十分に可能です。大切なのは計画的に行動し、効率的に資産を形成していくことです。
まず、老後資金の準備には、確定拠出年金やNISAなどの制度を活用するのが効果的です。これらを利用することで、税制上のメリットを享受しながら効率よく資産を増やせます。また、節約生活を心がけることで、資産形成のペースを加速させることも重要です。
さらに、家計管理スキルを向上させることも欠かせません。家計簿アプリを活用して収支を「見える化」し、無駄な支出を削減しましょう。必要に応じてファイナンシャルプランナーに相談し、家計改善の具体的なアドバイスを受けるのも効果的です。これらの取り組みを通じて、老後の安心を着実に築いていきましょう。
まとめ
40代で貯金なし・借金ありの状況に陥った場合でも、正しいリスク認識と行動があれば、人生を立て直すことは十分可能です。収支の見直しや専門家の支援を受けることで、経済的安定への道が開けます。大切なのは、小さな改善を積み重ねることです。まずはできることから始めて、将来の安心を取り戻しましょう。
また、この点については、私も同じような境遇を経験したので、私自身がどのように克服したのかという点について以下の記事でまとめています。
40代で貯金がなく借金があっても、諦める必要はありません。まずは収支を見直し、小さな改善から始めましょう。専門家の力を借りることも選択肢です。一歩ずつ行動すれば、未来は必ず変えられますよ。