教育ローン 返済できない

国の教育ローンが返済できない場合はどうすれば良いのでしょうか?

国の教育ローンは世帯年収が上限以下であれば年収が低くても低金利で貸し付けをしてもらえるという特徴があるので、子どもを進学させたくてもお金がない家庭にとって非常にありがたいシステムです。

ただ、それでも教育ローンが返済できないケースは出て来るので、そういった場合に猶予してもらうなどの対処法や債務整理を行う場合の注意点について解説をしていきます。

(教育ローンは大きく分けて日本政策金融公庫(旧:国民生活金融公庫)の教育ローンと銀行など民間の金融機関が行なう教育ローンに分かれますが、ここでは国の教育ローンである日本政策金融公庫でのケースについてお伝えします。)

返済はいつから始まる?返済方法は?

国の教育ローンの返済は、借入日(融資を受けた日)の翌月または翌々月の希望日からスタートします。

返済期間は基本的に15年以内であれば、3年、5年、7年など自由に設定することが出来ます。

また、返済に関しては、毎月の返済額が一定となる元利均等返済という方法で行いますが、ボーナス月(年2回)の増額返済も可能です。

教育ローンの返済が出来ない場合は?

日本政策金融公庫は、金利が2.5%程度なので、月々の返済額もそれほど高くはなりません。

ただ、国の教育ローン以外の借金もいろいろ抱えてしまうと、返済が難しくなるケースも出て来ます。

そういった場合はどうすれば良いのでしょうか?

据置期間の制度(元金の返済猶予)を利用する

子供が在学期間中の場合は、利息のみの支払いも可能です。

これは元金の据置(元金の返済猶予)制度となりますが、この方法で一時的にしのぐことも可能です。

ただ、ここで気を付けないといけないのは、据置期間は教育ローンの返済期間に含まれてしまうという点です。

つまり、子供が卒業して通常の返済になった場合は、据置期間を設けていなかった場合に比べて、月々の返済額が逆に増えてしまいます

ですから、元金の返済猶予の制度を利用する場合は、返済シミュレーションをしっかり立てた上で判断するようにして下さい。

返済期間や据え置き期間を延長してもらう

それでも、返済が出来ない場合は、返済期間や元金据え置き期間の延長が出来ないか日本政策金融に相談してみる必要があります。

こういった返済条件の変更は、リスケジュールとも言われます。

ただ、さらに返済を猶予してもらうためには、収入が減ったとか、子供の卒業が延びたなど相応の理由が必要です

日本政策金融としては、リスケジュールに応じないと回収不能になってしまうリスクを抱えることになるので、一度、思い切って相談してみることをオススメいたします。

教育ローンを返済できない状態を放っておくと

国の教育ローンを返済できない状態が続いてしまうと具体的にどういう事態が起こってしまうのでしょうか?

ブラックリストに載ってしまう

まず、国の教育ローンは返済が1日でも遅れると、年8.90%の遅延損害金が発生していきます。

また、日本政策金融公庫は、全国銀行個人信用情報センター(KSC)という信用情報機関に加盟しています。

ですから、教育ローン返済の滞納が約2~3ヶ月続いてしまうと、延滞した情報が信用情報機関に登録されてしまい、いわゆるブラックリストに載った状態となってしまいます。

ブラックリストに載っている間は、新たな借入をしたりクレジットカードを作ったりすることが難しくなってしまいます。

一括請求や差し押さえのリスクも

さらに、滞納を続けていると、連帯保証人を立てている場合は、まず利用者本人が期限の利益を失った段階で一括請求され、それでも返済が出来ないと、今度は連帯保証人が一括請求されてしまいます

一方、保証機関を利用している場合は、保証機関が代位弁済をした後、最終的には裁判所を通じて一括請求をされて、それでも返済が出来ないと給料や財産が差し押さえられてしまうリスクがあります。

ちなみに国の教育ローンの保証機関として指定されている(公財)教育資金融資保証基金から返済を求められている場合、消滅時効期間は10年となります。

(銀行や消費者金融では時効は5年ですが、保証協会は商人ではないため、消滅時効期間は10年となります。)

ですから、時効を迎えるまで、逃げ切ろうとは決して考えないで下さい。

>>借金返済をしないで時効が来るまで待つのはこんなに大変!

教育ローンを債務整理する場合

国の教育ローンの返済がどうしても難しい場合は、債務整理を行なうという選択肢もあります。

その場合は、以下の点に気を付ける必要があります。

連帯保証人がいる場合は任意整理を検討

国の教育ローンを債務整理する場合、連帯保証人がついているとかなり厄介です

連帯保証人を立てている場合は、個人再生や自己破産を行うと、連帯保証人に対して返済義務が発生してしまうからです

日本政策金融公庫の教育ローンを利用している方は、以下のいずれかの方法を選択されたはずです。

  • (公財)教育資金融資保証基金による保証を利用する(保証料が融資金から一括して差し引かれます)
  • 連帯保証人(進学者・在学者の4親等以内の親族で進学者・在学者の配偶者を除く)を立てる

ですから、連帯保証人を立てている場合は、国の教育ローン以外の借金を任意整理で減らすことを通じて、借金問題を解決できないか弁護士や司法書士に相談をしてみて下さい。

国の教育ローンは個人再生が可能?

任意整理での解決が難しく、連帯保証人の問題を解決できそうな場合は、個人再生で解決できないか検討することになります。

実際、国の教育ローンに対して、自己破産だとダメージが大きいので、個人再生を選択する方は多いです。

個人再生であれば住宅ローン特則を利用することによって、住宅を手放すのを防ぐことが出来ますし、借金も大幅に減らす(約5分の1に減額)ことが出来るというメリットがあるからです。

個人再生では、小規模個人再生と給与所得者等再生と大きく2つの方法が分かれ、ほとんどの方は小規模個人再生を利用されます。

ただ、小規模個人再生の場合は、再生計画案を提出した際、下記のいずれかの場合は、再生計画案が却下されてしまいます。

  • 債権者の半数以上が反対する(異議を唱える)
  • 反対した債権者の債権額が全体の債務の半分以上となっている

国の教育ローンは、2008年まで国民生活金融公庫が行なっていましたが、その時は、異議を唱えるケースが多く、それによって債権者の同意が得られないということで再生計画案が認可されないこともよくありました。

しかし、教育ローンの管轄が日本政策金融公庫に変わってからは、反対するケースが減って来ています

>>個人再生で反対する債権者(業者)があった場合の対処法

ただ、それでも反対されてしまった場合は、同じ個人再生で給与所得者等再生の手続きを行なうか検討をしていくことになります。

(※給与所得者等再生の手続きはサラリーマンなど給与所得者しか利用が出来ませんし、借金の減額幅が少なることもある多いので、その点はご注意ください)

国の教育ローンは自己破産の対象になる?

個人再生での解決が難しければ、最後は、自己破産の選択肢を検討することになります。

国の教育ローンは、日本政策金融という政策金融機関が債権者となるので、自己破産の対象になるか心配する方もいらっしゃいますが大丈夫です。

国の教育ローンも自己破産の対象となります。

逆に、自己破産の手続きをする際は、必ず、教育ローンの負債も整理の対象に含まなければなりませんし、原則として免責されることになります

まとめ

国の教育ローンが返済できない時は、猶予の制度を利用したりしながら、出来るだけ自力返済の方法を模索することが大切です。

しかし、それでも返済が難しい時は、早めに次の手を考える必要があります

なぜなら、国の教育ローンの返済の滞納が続くと、

  • 年率8.9%の遅延損害金が膨れ上がる
  • 信用情報機関に事故情報が登録される
  • 一括請求をされる
  • 連帯保証を立てている場合は迷惑が掛かる
  • 給与や財産が差し押さえに遭うかもしれない

など、様々なリスクが発生するからです。

また、債務整理を行う場合は、

  • 国の教育ローン以外の借金を任意整理で減らして解決する
  • 個人再生で国の教育ローンを含む借金を約5分の1に減額する
  • 自己破産で国の教育ローンを含む借金の全額を免責してもらう

など、いくつかの方法があります。

実際に、あなたの借金をどれくらい減らせるか、またあなたにとって、債務整理のどの方法が最も良いかは以下の減額診断サービスでチェックしてみて下さい。

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国の教育ローンが返済できない時、一番良くないのは借金を放置することなので、様々な問題が発生してしまう前に弁護士や司法書士に早めに相談されることをお勧めいたします。