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借り入れ先が3件または4件以上になっている多重債務者がおまとめローンを検討するケースが増えています。
おまとめローンは、複数の借り入れ先を一つにまとめて、低金利で借りることができるので、一見、メリットが大きいように見えます。
しかし、おまとめローンには落とし穴があるので、3つの観点から解説をしていきます。
おまとめローンがオススメできない3つの理由
多重債務状態になっている人の中には、”絶対借りれるおまとめローン”や”審査に通りやすい(甘い)おまとめローン”を探している人が多くいらっしゃいます。
でも、そこまでして、審査が甘いおまとめローンを探す必要性はありません。
その理由を3つの観点からお伝えしていきます。
トータルの返済額がさらに大きくなる場合も
おまとめローンでは、
- 借り入れ先を一つにまとめることができる
- 低金利で借りられる
- 月々の返済額を下げることができる
というメリットをアピールしていますが、実は、その一方でおまとめローン側がはっきりと説明していない点があります。
それは、トータルの返済額です。
例えば、複数の借り入れ先から200万円の借金をしていて平均の金利が15%、月々の返済額が10万円だった多重債務者が、おまとめローンを通じて、金利を10%まで下げ、月々の返済額を4万円まで下げられたとします。
一見、すごく得をしたかのように見えますよね。
しかし返済シミュレーションしてみると、
返済期間 | トータルの支払い利息 | |
---|---|---|
おまとめローン利用前 | 22ヶ月 | 196,963円 |
おまとめローン利用後 | 65ヶ月 | 597,918円 |
という形で、トータルで支払う利息は3倍に跳ね上がっているのです。
あとで過払い金請求をすると追加費用が掛かる
多重債務者が長年消費者金融からお金を借りていた場合、利息を払い過ぎていたケースは結構多いです。
ですから、任意整理を行って、引き直し計算を行なうと、払い過ぎていた利息の分、借金を減らすことができます。
この時、減額した債務に対して、弁護士や司法書士に支払う費用の相場は減額した額の10%です。
(これ以外にも、着手金や成功報酬などが別途かかります)
しかし、多重債務者がおまとめローンを利用すると、その段階で以前の借り入れ先には全額返済する形になります。
その後、払い過ぎていた利息を取り戻そうとすると、弁護士や司法書士を通じて、過払い金返還請求という手続きを行なうようになります。
その場合も、引き直し計算を行なうという流れは変わりませんが、ここで取戻せた過払い金(払い過ぎた利息)に対して、掛かる手数料(過払い金報酬)の相場は20%です。
ですから、もし払い過ぎた利息が100万円発生していた場合、約10万円損をしてしまうとういことになるのです。
総量規制の対象外から外れるというリスク
通常、消費者金融からお金を借りる場合、総量規制というルールが貸金業法で定められているため、年収の3分の1を超えた金額を借りることができなくなっています。
しかし、おまとめローンを利用する場合
- 銀行のおまとめローン:銀行は貸金業法の適用を受けない
- 消費者金融のおまとめローン:”顧客に一方的有利となる借換え”という例外規定に該当する
という理由で総量規制の対象外となります。
なので、おまとめローンを利用するようになった多重債務者は、さらに借金を重ねていく傾向があると指摘されています。
元々、総量規制は、多重債務者が借金をし過ぎないように作られたルールです。
一方、消費者金融は総量規制によって経営的に大きな打撃を受けるようになってきました。
しかし、その後、消費者金融は、銀行カードローンの保証会社となったり、総量規制の対象外となるローンを作ったりしながら、対策を打って来ました。
そういった意味で、このおまとめローンは、総量規制の一つの有効な抜け穴となってしまっているのです。
多重債務者はおまとめローンの落とし穴をしっかり把握して、借金問題を解決するにはどの方法が最善なのか検討されることをオススメいたします。