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借金 180万

180万の借金を返すにはどうすれば良いのでしょうか?借金が180万円まで膨らむと月々の返済額が数万円近くになるので、生活をかなり圧迫してしまいますよね。そんな時、任意整理をすると50万円ぐらい得をするという話があるのですが、本当なのでしょうか?

ただ、借金が180万円ある場合、任意整理が必ず最善の選択になるというわけではありません。そこで、この記事では、借金180万円を実際に返済しているけれども、事情が少し異なる二人の方の状況をお伝えしながら、任意整理をした場合、どうなるのかという点について詳しく解説していきます。

この記事を書いた人

 

借金問題専門家 タケシ

以前、325万円の借金を任意整理を行なって完済した体験を持つ借金問題の専門ライターです。
借金問題や債務整理に関するコンテンツは、既に1,500記事以上、執筆しています。

180万円の借金を任意整理した方が良いケース


最初にご紹介するのは、30代で180万円の借金を抱えているAさんのケースです。当サイトがAさんに聞き取りをした内容をご紹介していきます。Aさんは任意整理をすることによって50万円以上の利益を得ることができる可能性が高いですし、任意整理を行なった方が良いとも言えます。では、実際にAさんが抱えている状況はどういったものなのか詳しく見ていきますね。

借金180万の内訳

まず、Aさんの借金180万円の内訳は以下のようになっていました。

借入れ先 借入額 金利 月々の返済額
プロミス 50万円 17.8% 15,000円
アコム 50万円 18% 13,000円
三井住友銀行カードローン 50万円 14.5% 10,000円
三菱UFJ銀行マイカードプラス 30万円 14.6% 10,000円

カードローン4社から借金をしており、毎月必要な返済額は48,000円です。実際、借入れ先が4社だと、返済日がマチマチで面倒とのこと。

三菱UFJ銀行マイカードプラスは毎月5日に1万、三井住友銀行カードローンは月末に1万、プロミスは月末に1万5千円、アコムは35日間隔で1万3千円返済している状況です。当は、おまとめローンで一社にまとめたかったそうですが、Aさんは、個人事業主なので、審査に通らなかったと嘆いていらっしゃいました。

収入と支出の内訳

その一方でAさんの収入と支出の内訳は以下のようになっていました。
【収入】
給料(手取り):約22万

【支出】

  • 家賃:67,000円
  • 食費:40,000円
  • 電気代:9,000円
  • ガス代;10,000円
  • 水道代:4,000円
  • 携帯電話:9,000円
  • インターネット代:13,000円
  • 保険代:9,000円

支出の総額は、16万円ちょっとですが、ここに毎月の返済額が48,000円加わると、合計で21万円近くになるので、文字通りギリギリの生活ですよね。実際、Aさんは、交際費やレジャー費には全然お金を使っていません

一人でお仕事をされているので、そういった経費は掛からなくて良いのかもしれませんが、なかなかリフレッシュできる時間がないと大変だと思います。

自力返済した場合の最終的な返済額がかなりの金額に

Aさんの場合、ギリギリの生活をしながらも何とか生活をやりくりできている状況です。ただ、こういった生活をどれぐらい続ける必要があるのでしょうか?まず、Aさんは以下のような金利でお金を借りていました。

  • 消費者金融のカードローンから約18%の金利で、合計100万円
  • 銀行のカードローンから約14.5%の金利で、合計80万円

そのため、この状況で返済シミュレーションをすると以下のようになります。

借入れ先 返済期間 利息の総額
消費者金融のカードローン 4年4ヶ月 442,939円
銀行のカードローン 4年7ヶ月 299,556円

合計すると、完済までに、742,495円の利息を消費者金融や銀行に対して支払うことになってしまいます。もちろん、これは、4年半近くの間、返済だけに専念した場合の話ですから、精神的にもかなりキツイと言えますよね。

180万の借金を任意整理すると50万~60万円が浮く!

もし、180万円の借金を弁護士や司法書士を通じて任意整理した場合、原則として将来利息はカットされるので、70万円を超える利息は一切支払わなくてよくなります

また、任意整理では、和解を行った後、3年~5年の期間で分割返済していきますが、毎月の返済額は以下のようになります。

  • 3年返済の場合:5万円
  • 5年返済の場合:3万円

実際の返済期間は、消費者金融や銀行など、貸金業者との交渉によりますが、3年返済であれば、若干、月々の返済額は増えますが、3年間で一気に完済することができます。5年返済であれば、月々の返済額を減らせるので、余裕を持った返済が可能です。

また、気になる経費ですが、任意整理の場合は債権者2万円~5万円ぐらいできるので4社であれば、8万円~20万円ぐらいに弁護士や司法書士に支払う費用を抑えられます。そうすると、50万~60万円の損失を防げるということになるのです。

このようなシミュレーションをすれば、Aさんが任意整理の手続きをすることはかなり有効であることがお分かりいただけるかと思います。

>>任意整理に強いおすすめの事務所

180万円の借金を任意整理すべきか微妙なケース


その一方で、同じ180万円の借金でも任意整理をすべきか微妙なケースというものもあります。次にご紹介するのは、180万円の借金を抱えた女性が知恵袋で伝えていた内容です。まず、その女性がどういった状況なのか知恵袋での質問内容をご紹介していきます。

ご覧いただきありがとうございます。当方29歳女性、独身です。
表題を見てお分かりの通り、借金の相談です。現在消費者金融2社から180万円ほど借りています。
自己破産か任意整理か、債務整理の手段について考えています。

消費者金融2社から180万円の借金ということですから、金利もかなり高く、月々の返済額も大きいことが推測できますね。

任意整理をするのは微妙!?

こちらの女性の借金の状況をまとめると以下のようになります。

  • 借入れ先:2社
  • 給料:22万円
  • 家賃:5万円
  • 借金の月々の返済額:6万円
  • 奨学金の月々の返済(別途):2万円
  • 仕事:パニック障害で休職し、現在3ヶ月の無休状態(1~2ヶ月で復帰予定)
  • 備考:弁護士からは任意整理ではなく自己破産を勧められている

こちらの方が任意整理ではなく、自己破産を勧められている理由は、やはり安定した収入が見込めないからだと言えます。任意整理の場合、自己破産と違って、債権者と和解した後、残債を分割返済をしていくことになりますが、収入が安定しないと、途中で支払いが厳しくなってしまう可能性が高くなるからです。

支払いが遅れてしまうと、和解が破棄となり、個人再生や自己破産をせざるを得なくなる可能性も出てきます。そういうリスクがあるのであれば、最初から自己破産をした方が良いという話になるのです。

>>任意整理後に支払いが遅れてしまった場合の対処法

任意整理した場合に得られるメリット

ただ、収入が低くても安定した収入があれば、任意整理を行なう価値が出てきます。ちなみにこちらの女性は毎月6万円の返済をしていますが、消費者金融2社から借金をしている場合は、金利が15%~18%である可能性が高いと言えます。

その場合、返済期間や最終的に支払う利息は以下のようになります。

金利 返済期間 完済までに支払う利息
15% 38回(3年2ヶ月) 470,119円
18% 41回(3年5ヶ月) 60,9273円

つまり、消費者金融の金利レベルだと、利息の支払いで50万円前後の損失を被ってしまうことになるのです。しかし、任意整理の手続きを行なうと、将来利息を原則としてカットして、残債を3年~5年で分割返済するよう和解することも可能です。

そこで、本来支払うはずであった50万円前後の利息がカットされるので、その分があなたの経済的な利益となります。

債権者が2社の場合、任意整理を弁護士や司法書士へ依頼した際の費用は10万円前後が相場ですから、その費用を差し引いても40万円前後の損失を防ぐことが可能となるのです。

任意整理を成功させるポイントは?

しかし、こちらの女性は収入が安定しないため、弁護士からは自己破産を勧められています。ただ、そういった中でも仮に任意整理で借金問題をうまく解決するには、債権者と交渉をして返済期間を長くしてもらうというやり方があります。先ほど、180万円の借金を任意整理した場合、月々の返済期間は3年間だと5万円、5年間だと3万円だという話をお伝えしました。

ただ、ここで返済期間を7年間にすれば、月々の返済額は21,429円となります。こちらの女性での現時点における月々の返済額は6万円なので、それぐらいの返済能力を維持することができれば、毎月4万円弱の余裕を作ることができますよね。そうすれば、一時的に仕事ができなくなっても何とか乗り切れる可能性は高くなりますし、精神的にも金銭的にも余裕が出てくるはずです。

返済期間を長くすることができるかどうかは、債権者の状況にもよりますし、あとは担当する弁護士や司法書士の経験値や力量も重要となってきます。ですから、そのためにも、こういった場合は特に、任意整理の手続きを強みとしている弁護士や司法書士に相談をしてみることをおすすめします。

>>任意整理に強いおすすめの事務所

借金がさらに減額される場合も
もし、消費者金融からの借入れ期間が長い場合は、過去に利息を払い過ぎていた可能性も出て来ます。

特に2007年~2010年より前に借金をしていたような方は、グレーゾーン金利(利息制限法の上限を超えた金利)で借りていた可能性は高いです。

その場合は、180万円の借金の元本がさらに減額される可能性もあるので、まずは一度、弁護士や司法書士に無料相談してみてください。

>>借金をどれだけ減らせるか調べてみる【所要時間1~2分】

任意整理のもう一つのメリット

さらに、任意整理には、もう一つ重要なメリットがあります。それは、任意整理では整理する借金の種類を選べるということです。こちらの女性は、消費者金融からの借金180万円以外に、奨学金の返済を行っています。

個人再生や自己破産をする場合は、奨学金の残債も債務整理の対象となります。もし、こちらの女性が奨学金を借りる際、親を連帯保証人にしていたら、債務整理を行った場合、減額または免責された分のすべてが連帯保証人に請求されてしまうというリスクが発生するんですね。

しかし、任意整理の手続きであれば、奨学金の返済は債務整理の対象から外し、そのまま通常の返済を続けることができるので、保証人に迷惑を掛けずに済ませることができます。

ですから、奨学金の保証人の状況によっては、自己破産をするより、むしろ任意整理にチャレンジをした方が良いケースもあるのです。

まとめ

借金が180万まで膨らんでしまうと、収入の状況によっては生活がかなり圧迫されてしまいます。また、借入れ先も増えるので返済の管理が面倒ですし、支払いが厳しくなった時は消費者金融や銀行のスタッフの機嫌をいちいち伺わなければなりません。

ですから、返済のプレッシャーが大変な方は、任意整理で一気に借金問題を解決されるのも一つの方法だと思います。ただ、毎月の収入が安定していない場合は、任意整理をした後がキツくなってきます。ですから、無理な形で任意整理をすることがないよう、必ず任意整理に強い弁護士や司法書士によく相談しながら、方向性を決めていくようにしてください。

takeshi1

借金180万円は返済期間が長引くと、その分、利息の金額も膨れ上がっていくので、その点を注意しながら、できるだけ早めに返済シミュレーションを立てて対策を検討するようにしてくださいね。