※この記事にはプロモーションが含まれています。

妻 住宅ローン 自己破産

妻が自己破産をした場合、住宅ローンにはどのような影響があるのでしょうか。

この点に関しては、これから住宅ローンを組む場合や、既に住宅ローンを組んでいる場合など、条件によって、対応が変わってきます。

そこで、ここでは、それぞれのケースにおける対処法についてまとめて解説をしていきます。

この記事を書いた人

 

借金問題専門家 タケシ

以前、325万円の借金を任意整理を行なって完済した体験を持つ借金問題の専門ライターです。
借金問題や債務整理に関するコンテンツは、既に1,500記事以上、執筆しています。

妻が自己破産をした後に住宅ローンを組む場合

妻が連帯保証人にならなければ問題なし

まず、妻が自己破産をした後、夫名義で住宅ローンを組む場合ですが、妻が連帯保証人にならないのであれば、問題ありません

妻が自己破産を行うと、信用情報機関にその内容を記載されて、約5年~10年は新たな借入れができなくなりますが、それは、あくまでも妻名義で借入れを行う場合の話です

夫の信用情報への影響は原則ないので、夫の収入や信用情報さえしっかりしていれば、住宅ローンを組める可能性は高いと言えるでしょう。

妻の信用情報を審査の対象にするのはあり得ない!?

ただ、そう言われても中には、銀行など住宅ローンの審査を行う人が、妻が自己破産をしたことを知ってしまうと、審査を厳しくするのではと心配する方がいらっしゃいます。

確かに、住宅ローンの審査は、その内容が公開される訳ではないので、万が一、夫が住宅ローンの審査に落ちてしまった場合、「妻が自己破産を行ったせいでは」と疑心暗鬼になってしまうかもしれません。

しかし、住宅ローンの審査を行う際、信用情報の照会が行われますが、審査をする側が照会できる情報は、住宅ローンの名義人になる人、そして、連帯保証人になる人までです。

逆に、名義人でも保証人でもない奥さんの信用情報を勝手に照会したり、審査の対象にしたりすることはあり得ない話です。

ただ、これは、あくまでも原則論ですし、審査を行う銀行や機関によって、判断基準は変わってくるので、そのことは、事前に理解しておいてください。

保証会社を利用するのが一般的

以前は、住宅ローンを組む際、連帯保証人を立てるケースも多かった傾向がありましたが、最近は、保証会社を利用するケースが増えています。

もちろん、保証会社を利用する場合は、手数料が掛かります。

ただ、その一方で、連帯保証人を立てずにできるという点では安心なので、保証会社を利用する形で、住宅ローンを組んでいけば、問題ないでしょう

また、フラット35では、元々、連帯保証人も保証会社も必要ないので、そういったローンを利用するというのも選択肢の一つです。

住宅ローンを組んでいて妻が自己破産をする場合

その一方で、夫が住宅ローンを組んでいて、妻が自己破産をする場合は、どうなるのでしょうか。

住宅ローンが夫名義であれば原則問題なし

既に夫が住宅ローンを組んでいる場合でも、夫名義で、かつ妻が連帯保証人になっていなければ、妻が自己破産をしても影響を受けることはありません

妻の資産に、住宅関連のものは一切、含まれないからです。

債権者の中には、気持ち的に複雑になる人もいるかもしれませんが、たとえ夫婦であっても、自己破産をする場合は、原則として、別個人として扱われるので、しょうがありません

妻が自己破産&夫が個人再生というパターンもあり

しかし、現実的には、妻が借金で苦しんでいる場合、夫も同様に借金を抱えているケースが多いですよね。

ただ、夫が住宅ローンの返済中に自己破産をすると、家を失ってしまうことになります。

そういった時、妻は自己破産を行い、夫は個人再生を行うというケースがあります。

妻名義の財産がなければ、自己破産を行った場合、同時廃止という形で、比較的、簡単に手続きをすることができます。

その一方で、夫は、個人再生で、住宅ローンの返済を続けながら、住宅ローン以外の借金を約5分の1に減額することも可能です。

このようなパターンの具体的な事例に関しては、こちらの司法書士のサイトで紹介されています。

妻が連帯保証人になっている場合

では、もし、妻が住宅ローンの連帯保証人になっている場合はどうなるのでしょうか。

妻が自己破産をすると、連帯保証人になるための資格を失います

ですから、新たな連帯保証人を立てる必要がでてきます。

ただ、既にお分かりのように、連帯保証人になることは、たとえ家族であっても嫌なものですよね。

それに、奥さんが自己破産をしたことが分かれば、尚更、嫌がることでしょう。

ですから、もし、妻が住宅ローンの連帯保証人になっている場合は、そのようなリスクも考慮して、弁護士に相談されることをお勧めいたします。

>>自己破産に強いおすすめ弁護士事務所

住宅が夫婦共有名義(連帯債務)である場合

その一方で、住宅ローンを組む際、夫婦で協力して購入資金を出し、住宅ローンを組む場合も連帯債務という形を取り、夫婦共有名義にしているケースもありますよね。

そのような状態で、妻が自己破産をした場合、住宅の中で妻の名義になっていると思われる分に関しては、処分をしなければなりません

ただ、住宅は分割をすることができないため、基本的には以下の選択肢から選ぶ必要がでてきます。

  1. 夫が妻の名義の分を買い取ってしまい、買い取った金額を破産管財人が管理・処分する
  2. 住宅を任意売却などで現金化し、その中の妻の名義分は破産管財人が管理・処分する

1の方法であれば、今の家に住み続けることができますが、夫が妻の名義分を書いとることは、金銭的に難しいかもしれません、

ですから、その場合は、2の方法で、住宅の売却を検討する必要がでてきてしまいます。

任意整理をした方が良いケース

住宅ローンを組んでいて、住宅の名義の中に、妻が含まれていたり、あるいは、妻が連帯保証人になっていたりする場合、妻が自己破産をすると、いろいろと面倒な問題が起こってしまいます。

ですから、その場合は、自己破産ではなく、任意整理で解決ができないか、検討をしてみるのも良いでしょう。

任意整理であれば、整理の対象にする債務を選ぶことができるからです

借金が大変だと、自己破産で解決するしかないと考える方もいらっしゃいますが、任意整理でも、解決できるケースは意外に多いです。

ですから、まずは、どれくらい借金を減らすことができるか、診断を受けてみることをお勧めいたします。

>>借金をどれだけ減らせるか調べてみる【所要時間1~2分】

まとめ

妻が自己破産をする場合、その後、夫が住宅ローンを組む際、妻が連帯保証人にならなければ、問題はありません。

また、既に夫が住宅ローンを組んでいる場合、妻が連帯保証人になっていなかったり、夫婦共有名義(連帯債務)になっていなかったりすれば、大丈夫です。

ただ、それ以外のケースですと、問題が発生する場合があるので、注意が必要です。

takeshi1

状況に応じて、妻が自己破産を行っても大丈夫なケース、任意整理で解決できるケース、やはり住宅を売却した方が良いケースもあったりしますので、弁護士によく相談しながら進めてください。