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任意整理に応じない会社(貸金業者)というのは、稀ではありますが存在します。
任意整理はあくまでも任意の和解交渉によって行なわれるため、債権者は法的な義務を負わないからです。
もし、任意整理の交渉失敗という事態になってしまうと、あなたは、かなり戸惑ってしまうかもしれません。
しかし、その場合でも借金問題を解決するための対処法は、ありますので、その点も含めて解説をしていきます。
目次
任意整理に応じてくれない会社のパターン
任意整理に応じてくれない会社にはいくつかのパターンがあります。
- 会社の方針として任意整理には応じないことを決めている会社
- 経過利息や将来利息のカットに応じてくれない会社
- 分割払いに応じてくれず、一括払いを請求してくる会社
一般的に、任意整理に応じない会社には、経営が悪化していたり、元々資金力がなかったりする中小の金融会社が多い傾向があります。
任意整理に応じない貸金業者の一覧
任意整理に応じない会社の一覧は簡単に書くと以下のようなところがあります。
業者名 | 状況 |
---|---|
日本保証(旧ロブロ・旧武富士) | 日本保証は、2010年に倒産した武富士の事業を引き継ぎ、新規営業も中止しています。
任意整理を行うとしても、日本保証には分割払いは原則として認めず、一括返済を求められます。 頭金を入れれば2年ぐらいの分割には応じてくれるけれども、遅延損害金を要求してくる時もあると言われています。 |
クレディア | クレディアは、2015年5月に貸金業を廃業し、現在は既存の借金の回収しか行っていません。 |
CFJ | CFJは、2010年9月に新規受付を中止して、2016年8月には貸金業登録も廃止しています。
CFJは以前から、分割払いは24回というのが原則となっていましが、2012年以降は分割払いは24回以内とより厳しくなったと言われています。 |
アペンタクル(旧ワイド) | アペンタクルは、元々は中堅消費者金融のワイドだった会社です。
過払い金もなかなか返還せず、任意整理に対しても減額に応じないことが多いと、弁護士の間では評判です。 |
任意整理以前に時効期間が過ぎている場合も
ここでご紹介したところは、任意整理に応じない御者としても知られていますが、既に、新規営業を中止して、債権の回収だけを行っているところがほとんどです。
ですから、返済の請求をされた段階で、時効の期間(5年)を過ぎている可能性も考えられます。
時効の期間が過ぎているのに返済に応じてしまうと、債務を承認したことになり、時効が中断してしまいます。
ですから、その場合は、時効の援用ができないか弁護士か司法書士に相談しながら進めるようにして下さい。
大手の貸金業者の対応は?
逆に、プロミス、アコム、アイフル、楽天カードなど、大手の消費者金融やカード会社などに関しては、スムーズに任意整理の手続きが進むケースが多いです。
ただ、武富士のように大手の消費者金融だったけれども、経営が悪化して倒産してしまうようなところもあるので、大手だから絶対大丈夫というワケではありません。
また、任意整理には応じてくれても、和解が早くまとまらないと、モビットなど、すぐ訴訟を提起してくる貸金業者もあります。
(※実際、任意整理の手続きを依頼して受任通知が送られた後、貸金業者は取り立てを行なうことが貸金業法で禁止されていますが、訴訟を起こすことは禁止されていません)
弁護士や債務者に原因がある場合も
ただ、債権者の事情とは関係なく、弁護士や司法書士、あるいは債務者の事情によって、会社が任意整理に応じてくれないケースもあります。
例えば、以前、特定の弁護士や司法書士から厳しい追及を受けたことがあった場合、その法律事務所からの任意整理の依頼には応じないと決めている会社もあります。
また、債務者に関しても
- 借り入れ期間が短い
- まだ一度も返済していない
- 返済能力が乏しい
- 弁護士や司法書士への報酬費用を予定通り払わない
というケースだと、任意整理の和解交渉に失敗する確率が高くなります。
>>任意整理で失敗する4つのパターンと防ぐための大切なポイント
任意整理に応じない会社にはどう対応する?
ただ、任意整理にまったく応じない会社というのは稀です。
なぜなら、完全に拒否をした後、債務者が個人再生や自己破産を選択してしまうと、そちらの方が、債権者にとっては損失が大きくなるからです。
ですから、債権者は、債務者が応じられるギリギリのラインで厳しい条件を言うのが基本です。
ただ、もし、運悪く、そういった会社に出くわしてしまったり、任意整理の和解交渉に失敗しそう、あるいは交渉失敗してしまったりした場合は、以下の方法で対処するようになります。
個人再生や自己破産で手続きを行なう
任意整理では、裁判所を通さないため、法的な強制力が弱いというデメリットがあります。
しかし、個人再生や自己破産は、裁判所を通じた手続きとなるため、法的拘束力が強くなります。
ですから、任意整理の交渉に失敗してしまった場合は、個人再生や自己破産に切り替えて対応するというのも一つの方法です。
債務整理に強い弁護士や司法書士に依頼をする
任意整理は弁護士や司法書士が債権者と交渉する手続きなので、当然、そこで弁護士や司法書士の交渉力によって影響されるケースも出て来ます。
なので、弁護士や司法書士を選ぶ際は、債務整理をたくさん取り扱っていて、各貸金業者の事情に精通している専門家を選ぶことをおすすめいたします。
その際に、借金を抱えている貸金業者が任意整理にどれくらい応じてもらえそうか、相談すると良いでしょう。
任意整理は場合によっては交渉が難航することもありますので、そういった場合にも備えて、無料相談の段階で、何度かやり取りをしながら、弁護士や司法書士が、どれくらい親身になって対応してくれるか確認しておくことも大切です。