任意整理できない場合

任意整理の手続きは事情によってできない場合があります。

そうなってしまう理由はいくつかのパターンがあります。

ここでは、任意整理ができない典型的なパターンと、そうなってしまった場合の対応について解説をしていきます。

任意整理ができないパターン

任意整理ができない人(債務者自身の問題)

まず問題になってくるのが債務者本人の返済能力です。

任意整理の手続きでは、最初に貸金業者から取引履歴を入手して、利息制限法に基づいて引き直し計算を行ない、払い過ぎた利息があれば、残債から減額していきます。

その上で、将来利息をカットして、残りの金額(元金)を3年~5年の期間で返済していくようになります。

例えば、残債が150万円になった場合、和解後の月々の返済額は、返済期間が3年間(36ヶ月)であれば41,667円、5年間(60ヶ月)であれば25,000円となります。

その金額が、債務者が1ヶ月あたりに返済できる金額と比べて多い場合、任意整理は不可能です。

実際、任意整理は個人再生や自己破産など他の債務整理に比べて、借金を減らせる額が少ないというデメリットがあります。

ですから、元々の借金の額が多いと任意整理ができない確率は高くなってしまいます。

また、借入期間が短い場合も、貸金業者が任意整理に応じてくれない時があります。

特にお金を借りた後、1回も返済していない時は、かなり悪質なケースだと判断されてしまうので、ご注意下さい。

あと、1度、任意整理の手続きを行った後、返済が出来なくなり、2回目の和解交渉をしようとした場合も任意整理という形ではできないケースが多いです。

債権者が任意整理に応じない場合

任意整理は、裁判所を通さない任意の手続きです。

ですから債権者が任意整理の手続きに必ず応じなければならない義務はありません。

実際、債権者によっては会社の方針によって任意整理に応じてくれないところもあります。

任意整理に応じない会社はある?交渉に失敗したらどうする?

あるいは、任意整理に対して、和解交渉を完全に拒否はしなくても、分割払いを認めずに一括返済を求めたり、将来利息のカットに応じなかったりする債権者もあります。

ただ、債権者にとっても、もし債務者が任意整理をあきらめ、自己破産をしてしまうと、一銭もお金を取り戻せなくなってしまうリスクがあります。

ですから、そういった事情を理解した上で、業者が任意整理になかなか応じてくれなくても、弁護士や司法書士を通じて粘り強く取り組んでいくことが大切です。

(ただし、既に訴訟を起こされて、裁判所の判決を通じて、債権者が債務者の給与や財産を差し押さえることが可能となっている場合は、任意整理に応じる必要性がなくなり、債務者は不利な立場になっているのでご注意下さい)

また、債権者によっては、特定の弁護士や司法書士から来た任意整理の依頼を断るケースもあります。

ですから、法律事務所が借入先の任意整理にきちんと対応してくれるか、無料相談の段階できちんと確認して下さい。

弁護士や司法書士が応じない場合

弁護士や司法書士の中には、事務所の事情で、任意整理の手続きには対応しないところもあります。

弁護士や司法書士の立場から見ると、任意整理の手続きよりも、過払い金請求の手続きをたくさん引き受けた方が儲かるので、そちらに集中していきたいと考えている専門家もいるからです。

また、任意整理をしようとする相手の債権者が任意整理に厳しい対応をしてくるので報酬を得ることが難しいと分かった場合は、その段階で断ってくる弁護士や司法書士もいます。

実際、任意整理の依頼に対して、弁護士や司法書士は受任義務はないので、断ることも可能なのです。

ですから、弁護士や司法書士に任意整理の依頼をする場合は、債務者の立場にきちんと立って対応してくれる人なのか、しっかり見極めることが大切です。

任意整理ができない場合は?

任意整理ができない場合は、もし、債務者や債権者に問題があるのであれば、個人再生や自己破産など別の債務整理の手続きで対応が出来ないか検討をしていくようになります。

ただ、弁護士や司法書士に問題がある場合は、他の専門家に依頼することによって、任意整理での解決が出来ないか、相談してみるのも良いでしょう。

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実際、債務整理を得意としていない弁護士や司法書士もいるので、任意整理の相談をする場合は、最初から債務整理を得意としている専門家に相談するようにして下さい。