奨学金の返済がうまくいかずに滞納をしてしまう人の割合は全体の24%だというデータがあります。

もちろん、その中には、返済を諦めて自己破産という道を選ぶ若者もたくさんいらっしゃいます。

しかし、奨学金で自己破産をすると、親に深刻な影響が出てしまう場合もあるので、そのリスクと対処法について解説をしていきます。

奨学金破産の件数は1万件

以前、NHKのクローズアップ現代では、奨学金が原因で自己破産した件数は1万件にのぼるというデータを公表しながら、奨学金制度について取り上げていました。

奨学金を自己破産する人はバカだと非難する人がいますが、本当にそうなのでしょうか?

実際、社会にまだ出ていない若者が奨学金で数百万円のお金を借りる場合、それがどれだけの重みを持つことなのか、理解することは簡単ではありません

ですから、大学を卒業してから、奨学金の返済を始めた時に、その負担の大きさに愕然とする若者も少なくはないのです。

奨学金は破産で免責が出来る?

奨学金は金利が非常に低いですし、月々の返済額も1万円~2万円の範囲なので、普通に収入がある人であれば、簡単に自己破産で免責ということにはなりません。

しかし、その他の借金も多かったり、或いは病気や失業などで返済能力がないと判断されれば自己破産を行なうことも可能となります。

また、自己破産をする場合、奨学金は、税金などのような非免責債権債権ではないので、問題なく免責の対象となります

奨学金を自己破産するデメリット

一般的に自己破産を行なうと、

  • 20万円を超える財産や99万円を超える現金は手離す必要がある
  • 免責を受けるまで制限される資格や職業がある
  • 官報に個人情報が載ってしまう
  • 信用情報機関に事故情報が約5年~10年間登録されてしまう

というデメリットがあります。

しかし、奨学金を自己破産する場合の最大のデメリットは、やはり連帯保証人や保証人に迷惑が掛かってしまうことではないでしょうか?

奨学金を自己破産した場合の保証人へ影響

奨学金を受ける場合は、人的補償という形で、基本的に以下のような条件で保証人を立てる必要があります。

  • 連帯保証人:親か4親等以内の親族
  • 保証人:本人や連帯保証人と別生計である4親等以内の親族

もし、奨学金の返済が出来ず自己破産をすると、残債の請求が連帯保証人や保証人へ行くようになります。

その際、基本的には一括請求となりますが、交渉によっては分割払いが認められることもあります。

ただ、そこで連帯保証人や保証人も返済が出来なければ、その人達も自己破産をしなければならなくなってしまいます

つまり、奨学金を自己破産をする場合は、下手をしたら親と共倒れになってしまう可能性があるので、その点は十分気を付けて対処しなければなりません。

機関保証である場合は?

しかし、最近は機関保証といって、保証機関に保証金を払うことによって、親や親族が保証人にならなくても奨学金を利用できる制度もあります。

もし、機関保証を利用していれば、奨学金を自己破産しても、身内に迷惑が掛かることがありません。

ですから、手続きはよりスムーズに行なうことが出来るでしょう。

自己破産を避けたい場合は?

ただ、それでも奨学金を利用する際は、親や親族に保証人になってもらっているケースは非常に多いです。

ですから、自己破産は避けたい、でも奨学金は返せないという方は以下の方法を検討してみて下さい。

日本学生支援機構に相談をする

日本学生支援機構では、奨学金が返済できない人のために、以下のような制度を設けています。

返還期限猶予 最長で10年間、返済期間を猶予してもらう制度
減額返還 月々の返済額を減額してもらう制度
所得連動返還型無利子奨学金制度 年収が300万円を超えるまで返済を猶予してもらう制度
返還免除 障害などで働けなくなった場合に返済が免除される制度(かなり特殊なケースです)

詳細はこちらの記事にまとめていますので、ご参考にして下さい。

奨学金が返済できないとどうなる?その厳しい現実と対処法

任意整理で解決できないか検討する

もし、奨学金以外の借金がたくさんある場合は、任意整理で借金自体や月々の返済額を減らして負担を軽くし、奨学金の返済は従来通り続けるという方法もあります。

実際に、あなたの借金がどれだけ減らせるかは、こちらの方法で調べてみて下さい。

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もし親などが奨学金の連帯保証人になっている場合は、自己破産については慎重に考える必要が出て来ますが、どういった解決法がベストなのか、まずは法律の専門家に相談するようにして下さい。