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個人再生 奨学金 機関保証

自己破産や個人再生で奨学金の借金を整理する際、もし親や親族が連帯保証人や保証人となる人的保証であった場合、多大な迷惑が掛かってしまいます。

しかし、奨学金を利用している人が人的保証ではなく機関保証になっている場合は、メリットが大きいと言えます。

ここでは、機関保証を選択している人が奨学金を自己破産や個人再生の対象にする場合のメリットについて解説をしていきます。

この記事を書いた人

 

借金問題専門家 タケシ

以前、325万円の借金を任意整理を行なって完済した体験を持つ借金問題の専門ライターです。
借金問題や債務整理に関するコンテンツは、既に1,500記事以上、執筆しています。

奨学金の機関保証とは?

機関保証とは、奨学金の制度が日本育英会から、日本学生支援機構(育英会が他の財団法人と合併して設立された機関)へ引き継がれた平成16年(2004年)以降に奨学金を利用する人が選択できるようになった制度です。

それまでは、両親や親族が連帯保証人や保証人となる人的保証しかありませんでした

ただ、親が債務整理中であるなど、信用情報機関に事故情報が残っている(ブラックリストに載っている)状態だと、奨学金の連帯保証人にはなれませんでした。

しかし、そういった方でも機関保証を選択することによって奨学金を利用できるようになったのです。

また、機関保証を選択した場合、毎月の貸与額から保証料が差し引かれるシステムになっています。

(保証料の金額は、こちらに一覧表が載っていますが、大体、貸与額の2~5%ぐらいとなります。)

機関保証をする人の割合は?

機関保証を利用する人の割合は平成27年度は奨学金の新規利用者の43.5%となっています。

将来的に返済できる自身がある人は、連帯保証人を立てる人的保証の方が支払い額は減るので、その点で利用するべきかどうか判断が分かれるのだと思います。

機関保証の審査は?

機関保証と聞くと、審査に通るか心配な方もいらっしゃいますが、機関保証は、申込みをすれば誰でも審査に通るようになっています。

日本学生支援機構の資料では、機関保証について

奨学金申込時に機関保証を希望した者 奨学金申込時に機関保証を希望した者の保証を拒否することはない。

と記載されているからです。

機関保証は連帯保証人に迷惑が掛からない

奨学金制度では、もし奨学生が指定された期日までに返済ができなくなると、分割返済できる権利を失います。(期限の利益の喪失)

そこで人的保証の場合は、連帯保証人に対して残債が一括請求されてしまいます。

しかし、機関保証では、その際に保証機関である公益財団法人日本国際教育支援協会が、奨学生に代わって残額を一括返済(代位弁済)します。

その後は、保証機関が債務者である奨学生に対して返済を請求するようになりますが、親や親戚に請求がいかず、迷惑は掛からないので、その点ではメリットがあると言えます。

ただ、この時の返済は、特別な事情があれば、分割返済にも対応してもらえますが、基本的には一括返済です

また、代位弁済額の返済を滞納してしまった場合は、遅延損害金が年率で10%掛かってしまうため、早めに法律の専門家に相談されることをオススメいたします。

機関保証で自己破産や個人をする場合のメリット

もし、奨学金の返済が残っている段階で、自己破産や個人再生をすると、債務者本人の債務は免責や減額の対象となります。

ただ、奨学金が人的保証になっていて、家族などの親族に連帯保証人や保証人を依頼していた場合、自己破産や個人再生をすると、保証人(連帯保証人)に返済の義務が発生するため、多大な迷惑が掛かってしまいます

自己破産であれば、奨学金の借金はすべて免責となる代わりに、残債の全額が保証人に一括請求されてしまいます。

個人再生では債務者本人は借金を約5分の1に減らせますが、減額された額は保証人にそのまま請求されます。

また、保証人に迷惑が掛からないよう債務整理の対象から奨学金を外したいという方もいますが、自己破産や個人再生では奨学金外すことはできません。

>>個人再生で奨学金を外すことは可能?無理をすると借金地獄!

しかし、機関保証を選択していれば、個人再生や自己破産をした場合でも、親や親族に迷惑を掛けることはなくなるというメリットがあります。

もちろん、だからといって機関保証で奨学金を利用している場合は、気軽に自己破産や個人再生を行っても良いという訳ではありません。

ただ、最悪の事態は避けられますし、親や親戚にバレないよう内緒で債務整理を行える確率もグッと高くなりますので、その点でもメリットは大きいと思います。

連帯保証人を立てている場合は?

もし、機関保証ではなく人的保証を利用し、連帯保証人を立てている場合は、自己破産や個人再生が非常にやりづらいという現実があります。

そういった時は、任意整理の手続きであれば、奨学金を整理の対象から外せるので、奨学金以外の借金を減らすことによって借金問題を解決することも可能です。

また、奨学金自体は過払い金も発生しないので、任意整理の対象にする必要はありません。

>>奨学金を任意整理するメリットはない?素朴な疑問を解決!

実際、任意整理での解決が可能かどうかは、以下の方法で簡単に診断してもらえます。

>>借金をどれだけ減らせるか調べてみる【所要時間1~2分】

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機関保証を利用した場合、連帯保証人に迷惑が掛からないというメリットもありますが、それでも返済ができないと保証会社からそ法的措置を受けるリスクがあるので、弁護士や司法書士へ早めに債務整理の相談をされるようオススメいたします。