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旦那さんの中で、借金がバレたら離婚になるかもしれない、だから絶対に隠し通すしかないと思っている方はいらっしゃいませんか。
実際、借金が奥さんにバレたら、どれくらいの人が離婚しているのでしょうか。
ただ、そもそも借金が理由で離婚はできるのでしょうか、また、慰謝料や養育費はどうなるのでしょうか。
ここでは、借金で離婚という話になる可能性やそうなった場合に起こりえること、そして離婚以外の解決法についてお伝えしていきます。
目次
借金がバレたら離婚になる?
借金がバレた場合についての離婚については、いくつかの観点がありますので、順番に解説していきます。
アンケート結果(実際に離婚した割合)
実際に夫の借金が妻にバレた場合、離婚に発展するケースはどれくらいあるのでしょうか。
この点について、東晶貿易株式会社が運営するマネースタジオが行った「夫が内緒で借金を作っていたことがある女性への実態調査」を参考にさせていただきます。
調査概要としては、
- 調査期間:2021年3月25日~2020年3月31日
- 調査対象:全国にお住まいの20歳以上の女性
- 調査エリア:全国
となっていましたが、「借金の発覚後、どのように対処しましたか?」という質問に対して、「離婚した」と回答した人は10%という結果が出ていました。
つまり、10人に1人離婚したということになりますね。
ちなみに、この質問の回答結果を順番に並べると、
- 旦那さん本人が返済した(もしくは返済中):36%
- 奥さんが返済した(もしくは返済中):14%
- 夫婦で協力をして返済した(もしくは返済中):13%
- 離婚をした:10%
- 親族の協力を得て返済をした(もしくは返済中):9%
- 返済できず債務整理をした(7%)
- その他:11%
というようになっています。
離婚する以外の回答に関しては、何とか返済していく方向で話が進んでいるので、そういう方向で収まれば良いのですが・・・
それでも、離婚に発展する可能性も決して少なくはないので、微妙だと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
法的な観点(借金が理由で離婚できる?)
ただ、そもそもの問題として、借金が理由で離婚をすることはできるのでしょうか。
ちなみに離婚には、段階に応じて以下の4種類があります。
- 協議離婚:話し合いによって同意が得られたら成立
- 調停離婚:家庭裁判所で調停委員が仲裁に立って双方が合意に至れば成立
- 審判離婚:調停が成立しなかった場合に、家庭裁判所が調停に代わる審判を下して成立
- 裁判離婚:調停が成立しなかった場合に、夫婦のどちらかが訴訟を起こし判決により成立
この中で、離婚のハードルが最も低いのは、協議離婚です。
協議離婚は、話し合いによって、お互いに同意が得られたら離婚が成立します。
ですから、奥さんが、旦那の借金は許せないからといって離婚を主張し、旦那さんが同意したら、それで離婚ということになります。
ただ、問題は、旦那さんが離婚をしたくないと抵抗をした場合です。
離婚の中で、最もハードルが高いのは、裁判離婚です。
裁判離婚では、最終的に、借金が原因による離婚が民法で認められるかが問題になってきます。
離婚が認められ法的離婚事由については、民法770条で以下のように定められています。
1 夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
1号 配偶者に不貞な行為があったとき。
2号 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
3号 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
4号 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
5号 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
この中で、借金問題は、5番目の「その他婚姻を継続し難い重大な事由」に該当するかが焦点となります。
つまり、普通の借金という次元ではなく、結婚生活を継続し難いレベルの借金であるかがポイントになるのです。
これは、具体的にどんなことなのか例を挙げると、
- ギャンブルや浪費によって借金が膨れ上がり、結婚生活ができなくなってしまうケース
- 借金がバレても旦那が話し合いに応じず、妻に対して暴力を振るうようなケース
- 夫が愛人に夢中になって、借金が増え、夫婦生活が崩壊したケース
などのケースが挙げられます。
つまり、まとめていうと、借金が結婚生活に対してどれだけ悪影響を与えているかによって、離婚が現実のものになるかが、決まってくると言えるのです。
お金の問題
借金がバレて、離婚という結果になってしまった場合、お金の問題が心配になる方もいらっしゃるかと思います。
そこで、いくつかの観点に分けてお伝えしていきます。
慰謝料はどうなる?
慰謝料の相場は、一般的に50万円~400万円だと言われています。
ただ、これは夫にお金や経済力がある場合の話です。
旦那さんが借金まみれになっている場合は、慰謝料に対しても、それほど請求されないと考えても良いでしょう。
また、仮に慰謝料を請求されても、自己破産を行えば、免責されてしまうケースもあります。
ただし、慰謝料が、
- 悪意で加えた不法行為
- 故意または重過失により人の生命や身体を害する不法行為
によって発生したと見なされた場合は、非免責債権と扱われる可能性があるので、ご注意ください。
養育費はどうなる?
しかし、その一方で、養育費は、借金の有無に関係なく、請求されます。
借金事情よりも、子供が成人になるまでの親としての義務の方が優先されるからです。
一度、離婚の際に養育費の金額が確定すると、旦那さんが自己破産をしようと、養育費の支払いから逃れることはできません。
それでも、養育費の支払いを拒否すると、妻側は、最大で年率5%の遅延損害金を請求できると、民法419条では定められています。
そして、養育費の支払いが滞ると、強制執行の手続きが行われ、給料や財産が差し押さえの対象になるので、注意が必要です。、
借金も財産分与の対象になる?
もし、旦那さんに多額の借金がある状態で、離婚をすることになった場合、借金も財産分与の対象になるのでしょうか。
これは、借金の内容によって、対応が変わります。
例えば、
- 旦那さんの個人的な趣味や浪費のためにできた借金
- パチンコなどギャンブルによってできた借金
である場合は、財産分与の対象として認められないため、離婚後も借金は、旦那さんが、そのまま全額を返済することになります。
しかし、その一方で、
- 家族で利用するために、車や住宅などを購入してできた借金
- 生活費(衣食住、医療費、子供の教育費)が足らなくてできた借金
である場合は、財産分与の対象となり得ます。
また、配偶者が借金の連帯保証人になっている場合は、借金の理由は関係なくなり、もし、主たる債務者が返済不能になった場合、連帯保証人である配偶者の方に返済義務が発生します。
借金で離婚すると妻のデメリットの方が大きい
旦那の借金がバレると、奥さんは、離婚という結論を出してしまうことも少なからずありますが、実際、旦那さんよりも奥さんの方がデメリットは大きいと言えます。
まず、旦那さんに借金がある状態ですと、もらえる慰謝料の金額は、限りなく少なくなります。
また、離婚をする際、子供がいると、親権をどちらが持つかという話になりますが、親権に関しては、多治見ききょう法律事務所のサイトには、
司法統計(平成27年度)によると,離婚調停・審判で離婚に至った夫婦の中で父が親権者となったものが1947件,母が親権者となったものが18416件となっています。このように,1割が父に,9割が母に定まっているというのが実態です。
というデータが出ており、親権はほとんどのケースで母親が持つことが分かります。
ただ、その一方で、厚生労働省が公開しているひとり親家庭の現状と支援施策の課題についてという資料によると、平成23年国民基礎調査において、母子家庭の総所得は年間252.3円というデータが出ています。
そして、その金額は、全世帯の47%、児童のいる世帯の38%に過ぎず、ひとり親家庭の相対的貧困率は50.8%という厳しいデータが出ています。
借金が原因で離婚をされると、旦那さんにとってもダメージが大きいと思うかもしれません。
しかし、現実的には、旦那さんより奥さんが受けるダメージの方が遥かに大きいのです。
離婚を避ける解決法とは?
このように見てみると、やはり、借金が増えてしまったからといって、離婚という選択に至ってしまうことは、極力避けた方が良いと言えます。
では、そのためには、具体的にどういった対応が必要なのでしょうか。
正直に話す
隠している借金があると、ずっと隠し続けたい気持ちになってしまうものですが、それでも、いつか必ず正直に話すことが大切です。
なぜなら、話すタイミングが後ろにズレればずれるほど、いざ、バレてしまった時、相手に与えるショックは大きくなるからです。
私も家庭を持つ立場の者として、夫婦で隠し事ができてしまうのが、一番いけないことだと思っています。
ここで、夫から借金があることを告白された女性が、同じような立場にある男性に伝えたメッセージをご紹介します。
大丈夫!大丈夫です。
我が家離婚してないですよ。
誠心誠意持って謝りましょう。言い訳しないで。
離婚したくないって言いましょう。
相手はめちゃくちゃ怒り狂うかもしれないし、意外に冷静かもしれませんが、反省している姿を見せれば許してくれます。
家族なんだから。引用元: うちの夫は自己破産
「家族なんだから」という表現には、とても納得できるところがあります。
逆に、借金を隠し続けることは、相手を家族として信頼していない証拠だとも言えますからね。
返済計画を明確にする
もちろん、借金があることをただ無責任に伝えて、あとはそのままというのは決してよくありません。
奥さんに肩代わりしてしまというという気持ちも絶対に持つべきではありません。
借金を肩代わりしてしまうと、それは、甘えの気持ちにもつながって、また、借金を繰り返す結果になってしまうからです。
借金のことを伝える際は、返済計画も明確にしながら、伝えることが大切です。
そこまでのマネジメントもできないと、やっぱり家族を守る男として失格ですので。
債務整理も検討する
ただ、中には、自分の力ではどうしようもならないぐらい借金が増えているケースがあります。
そういった時は、妻ではなく、法律の専門家に頼りながら、債務整理を検討するのも一つの方法です。
債務整理と聞くと、自己破産を思い浮かべる方も多いですが、任意整理といって、将来利息をカットして、元本のみを分割できる手続きもあります。
どういった方法が、あなたに合っているかは、こちらのサービスを使えば簡単に診断してもらえるので、気軽に利用してみてください。
まとめ
旦那の借金がバレてしまった場合、離婚にまで発展してしまうケースは、10人に1人です。
借金を妻に告白すると、いろいろな支障があるのではと心配する方もいらっしゃいます。
しかし、だからといって借金を隠し続けると、さらに大きな悲劇をもたらす可能性が高まります。
ですから、借金に関しては、返済計画を明確にした上で、誠意を持って妻に対して話すべきですし、自力で返済するのが難しいのであれば、債務整理を検討してみるのも良いでしょう。
案ずるより産むが易しという言葉もありますが、奥さんに正直に話した方が、後々、絶対に良かったと思えるときが来るはずですから、勇気を持ってくださいね。