債務整理 一括返済

債務整理(任意整理)を行なう際、途中で一括返済を希望する人が時々いらっしゃいます。

任意整理では分割払いが基本ではありますが、それよりは一括返済をして、借金から早く解放されたいという方も実際多いからです。

ただ、一括返済はリスクが大きい側面もあるので、具体的に気を付けるべきことを解説をしていきます。

ちなみに任意整理でどれくらい借金を減らせるかはこちらの方法で簡単に調べることが出来ます。

一括返済をする二つのパターン

任意整理で一括返済をするといっても、厳密には二つのパターンがあります。

最初の段階で残金を一括返済する

まず一つ目のパターンは、任意整理で引き直し計算を行ない、最終的な返済額が確定した段階で残金を一括返済するというやり方です。

通常、任意整理では払い過ぎた利息が発生していない場合、分割払いにすると、将来的な利息はカットされても元金は減らないケースが多いです。

しかし、残金を一括返済するという形であれば、元金を1~3割減額してもらえる可能性が高くなります

その理由は、債権者(貸金業者)の立場から見ると、分割返済であれば、途中で返済が難しくなってしまう可能性がありますが、一括返済であれば、確実にお金を回収できるというメリットがあるからです。

もし、多少元金を減額しても、早めに回収したお金をまた他の人に貸せば、そこで利益を得ることが十分可能となります。

ですから、もし、家族や親戚がサポートしてくれて、一括返済に協力してくれるのであれば、そういったやり方もアリだと言えます。

和解後の返済中の一括返済について

そしてもう一つのパターンは、任意整理で和解を行なって、分割返済を行なっている途中で、お金を工面できるようになったので、その段階で残金を一括返済するというやり方です。

この場合も、債権者が同意すれば基本的に問題はありません。

(ただし、任意整理を依頼した弁護士や司法書士に必ず相談するようにして下さい。)

一括返済をすれば、借金を完済したという解放感を味わえるでしょう。

しかし、少し厳しい見方をすれば、こういった一括返済で得られるメリットは気持ち的なものだけだということも出来ます。

一括返済のデメリット

債務整理(任意整理)で一括返済をすると、以下のようなデメリットがあるので、気を付けるようにして下さい。

期限の利益を喪失する

任意整理で和解をすると、基本的には3~5年の期間で分割返済しても大丈夫だという期限の利益を得るようになります。

つまり債務者は時間的な猶予をもらえるので、その期間に生活を立て直しやすくなります。

ちなみに、通常の借り入れのように金利が何%かついていれば、一括返済すれば、本来はそれ以降、払うはずだった利息の分だけ得をするようになります。

しかし、任意整理では将来利息がカットされます

もし、最初の段階で一括返済するのであれば、元金を減らしてもらえやすいので、返済額が減るというメリットがあります。

しかし、返済中に一括返済をしても、最終的な返済額はまったく変わりません。

それどころか、期限の利益を自ら放棄するので、実は損をしていることになるのです。

ブラックリストに載る期間は変わらない

さらに任意整理後に残金を一括返済をしても、ブラックリストに載る期間が短くなるワケではありません。

任意整理の場合、約5年間は信用情報機関に情報が登録されているので、新たな借入は出来ませんし、クレジットカードも作れません。

もし、一括返済をした後に、お金が足らなくなった場合は、どこからもお金を借りられないので、ピンチに追い込まれてしまいます。

そういった意味で任意整理をした後、残金を一括返済するのはかなりリスクがあると言えるのです。

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一括返済は最初の段階では元金を減らせるというメリットがありますが、分割返済が始まった後の一括返済は気持ちの面でのメリットしかないので、極力一括返済しないことをオススメいたします。