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借金も返済しなければいけないけど、貯金がないと不安なものですよね。
要は、バランスが大切だということです。
そこで、ここでは、借金と貯金のバランスをどう取っていくかという点についてお伝えしていきます。
目次
借金と貯金のバランスについての基本的な考え方
早く借金を返したい方は、お金が少しでもあったら、すべてのお金を返済に回そうとする傾向があります。
しかし、だからといって、貯金が、まったくのゼロだと、急な出費が発生した場合、対応ができなくなってしまいますよね。
逆に、何か不測の事態が生じたら困るからといって、貯金ばかりをして借金の返済をダラダラやっていると、余計な利息が嵩んで大損することになってしまいます。
ですから、借金と貯金のバランスをどう取っていくのかという点が重要になってくるわけです。
最低限必要な貯金の金額は?
まず、貯金は、最低、どれくらい必要なのでしょうか。
この金額の基本的な概念は、急な出費に対応できる額ということになります。
急な出費の種類
では、急な出費というのは、具体的に、どういったものがあるのでしょうか。
医療費
本人や家族が病気や事故で入院や手術をすることになった場合に掛かるお金です。
公益財団法人 生命保険文化センターの調べによると、入院時の自己負担費用の平均は約21万円だと言われています。
もちろん、高額療養制度を利用すれば、ある程度、費用を抑えることができます。
しかし、それでも、それなりの金額は掛かってしまうものですよね。
家電・家具・家の設備の故障
家の中で使っているものが、突然、壊れるというのは、十分あり得る話です。
洗濯機、エアコン、冷蔵庫などが壊れると、生活に大きな不便が生じるので、数万円以上の出費をすぐに余儀なくされます。
お風呂、トイレ、キッチンなどで問題が発生して、業者に修理を依頼した場合、数万円、運が悪ければ、20~30万円ぐらいの出費になってしまいます。
冠婚葬祭の費用
親しい人の結婚式がある場合は、参加せざるを得ないところがあると思いますが、その場合はご祝儀代として3~5万円の出費は覚悟する必要があります。
葬式がある場合は、お香典のお金が掛かり、特に親族だと、数万円の出費が発生します。
また、お盆や正月に帰省することになった場合、実家への距離にもよりますが、交通費だけでも相当な金額がかかりますよね。
失業した場合の生活費
今のご時世は何が起きるか分かりません。
突然、会社の業績が悪化して、解雇される可能性だってなきにしもあらずです。
失業したとしても、失業保険でしばらく持たせることができる人は、まだ多少マシですが、非正規雇用の方は、いきなり収入がゼロになります。
その場合、それまで掛かっていた生活費がそのまま急な出費となる訳ですが、ある意味、これが、一番ダメージとしては大きいかもしれません。
その他に掛かる費用
上記の費用以外にも
- 車検代・自動車税
- 家賃の更新料
- 固定資産税
- 年払いの保険料
など、様々な出費が想定されます。
こういった出費を、前もって予測できれば良いのですが、決してそうはいかないのが厄介なところです。
貯金は最低限いくら準備すべき?
では、結局、貯金は、最低限いくら必要なのでしょうか。
この点に関しては、あるファイナンシャルプランナーの見解では、100万円プラス生活費の3ヶ月分となっています。
かなり高いと思う方もいるかもしれませんが、ここでは、一番、ダメージが大きい、失業を想定しているので、これぐらいの金額になってしまうのだと言えます。
その一方で、別のサイトでは、緊急時の予備資金として30万~50万円が必要だと言っています。
この金額は、医療費をベースに考えているので、これぐらいの基準になっていますが、最低限でも、このレベルの金額が掛かると見ておくのが良いでしょう。
借金の返済難易度を見極めよう
次に、借金についての考え方です。
利息が高い借金は返済する
借金の返済を優先させるかどうかを決める判断のポイントはやはり金利です。
もし、金利が10%以上ある場合は、多少、貯金の割合を減らしても、借金の返済に力を入れた方が良いでしょう。
なぜなら、金利が高いと、返済期間が長くなればなるほど、最終的に支払う利息が、半端ない金額になってくるからです。
例えば、100万円の借金があって金利が12%である場合、最終的に支払う利息は、月々の返済額によって以下のように変化していきます。
月々の返済額 | 返済期間 | 最終的に支払う利息 |
---|---|---|
10万円 | 11回(11ヶ月) | 33,415円 |
7万円 | 15回(1年3ヶ月) | 84,519円 |
5万円 | 23回(1年11ヶ月) | 121,337円 |
3万円 | 41回(3年5ヶ月) | 222,473円 |
2万円 | 70回(5年10ヶ月) | 393,187円 |
金利が高いのに、ダラダラ返していると、損失額はどんどん膨らんでいきます。
ですから、こういった時は、貯金の額は最低限にしつつ、借金の返済により重点を置いていくのが良いでしょう。
利息が低い借金はゆっくり返済
その一方で、奨学金や住宅ローン、或いは一部のカーローンなど、金利が3%未満、或いは1%未満の場合は、決して焦って返済する必要はありません。
それぐらいの金利であれば、返済期間が長くなっても、利息の金額は、あまり大きくならないからです。
その場合は、貯金を増やす方に集中していけば、安心感も高まっていきます。
債務整理をする場合の注意点
ただ、中には、借金が増えすぎてしまって、自力で借金を返済するのはキツイという方がいらっしゃいます。
そういった方にお勧めなのが、債務整理です。
債務整理は、弁護士や司法書士を通じて、合法的に借金を効率よく減らしていく方法です。
個人再生や自己破産は要注意
しかし、貯金や財産がある方にとっては、自己破産や個人再生をする場合、注意が必要です。
まず、自己破産を行う場合は、管轄の裁判所によってもルールは変わって来ますが、99万円を超える現金や20万江を超える財産があると没収されてしまいます。
また、個人再生を行う場合、基本的には借金を約5分の1に減額することができます。
ただ、減額された後の弁済額より、預金口座の貯金も含めて、所有している財産を現金に換えた場合の金額(清算価値)が、上回る場合は、その金額が弁済額になってしまうというリスクが発生します。
もちろん、自己破産や個人再生で一気に借金を減らした後、貯金をどんどん増やしていくという考え方もありますが、債務整理の際に貯金があると変な足かせになる可能性があるので、ご注意ください。
任意整理がおすすめ
その一方で、最低限の貯金を確保しつつ、債務整理をの手続きを行いたいのであれば、任意整理がオススメです。
任意整理は、裁判所を通さず、弁護士や司法書士が各債権者と、借金の負担を減らすため、任意の交渉を行う手続きです。
そして、あなたが、貯金をいくら持っていようと、その点が問われることはないという点でメリットが大きいのです。
また、任意整理を行うと、原則として、将来的に掛かる利息がカットされて、あとは元本のみを約3年~5年で分割返済するようになります。
利息が掛からなくなる分、焦って返済する必要がなくなりますし、余ったお金は、どんどん貯金に回しやすくなります。
実際、任意整理も含めて、債務整理を行うと、約5年~10年は、ブラックリスト状態となり、新たな借入れができなくなってしまいます。
ですから、借金を減らす一方で、ある程度の貯金を作っておくと、いざという時に安心です。
まとめ
借金は、もちろん、できるだけ早く返せることに越したことはありませんが、貯金をまったく作らずに返済を優先されるのは得策ではありません。
何か不測の事態が起こった場合、最低限の貯金がないとピンチに陥ってしまうからです。
一般的には、最低でも数十万円以上の貯金は確保しておいた方が良いと言われますが、その上で、金利の高い借金から優先して返済されることをお勧めいたします。
また、借金の返済が厳しくて債務整理を行う際、個人再生や自己破産だと貯金があった場合、いろいろな問題が出て来るので、そういったケースでは、任意整理を検討してみると良いでしょう。
借金と貯金のバランスは、借金の金利によっても大きく左右されますが、金利が高くて、返済が厳しい場合は、早めに弁護士や司法書士の力を借りて、返済スピードを一気に上げてみてはいかがでしょうか。