ネットバンク 差し押さえ

借金を返すことができなかったり、税金を払えなかったりすると、給与や財産が差し押さえに遭うことがあります。

しかし、そういった場合に、ネットバンクであれば、差押えから逃れられるという人がいるのですが、それは本当なのでしょうか。

ここでは、ネットバンクの差し押さえの可否について、様々な観点から検証しつつ、差し押さえを逃れる根本的な方法についてもお伝えしていきます。

ネットバンクは差し押さえされないと言われる理由

そもそも、なぜ、ネットバンクは差し押さえがされないと言われるのでしょうか。

ネットバンクには実在する支店がないから

ネットバンクは差し押さえされないと言われる理由は、ネットバンクの支店は、原則、バーチャル支店であって、実在する店舗がないためです

一般的に債権者が銀行口座を差し押さえるには、債権差押命令申立手続きを行いますが、その際に、当事者目録や差押債権目録という書類を提出します。

そして、これらの書類作成をする際には、銀行名だけでなく、支店を特定して記載する必要があります。

しかし、ネットバンクの場合は、実在の店舗がないため、支店の特定ができないというのです。

ネットバンクには、PayPay銀行、楽天銀行、auじぶん銀行、ソニー銀行、ジャパンネット銀行、セブン銀行などがありますが、実際の支店がなく、バーチャル店舗なので、支店名も、果物や花の名前を使ったりと、かなり変わったネーミングをしていますよね。

そこから、ネットバンクであれば、差し押さえができないという話が広まっていったというのです。

ネットバンクの差し押さえに対する弁護士の見解

さらに、そのことを裏付けるかのように弁護士の中にも、支店の情報がないと差し押さえが難しいという方がいらっしゃいます。

今の裁判所の取り扱いでは
支店名までの特定が必要だと思います。

裁判で争って、
ネット銀行については特定は要らない
という判決を裁判所が出してくれれば
別ですが、
なかなか難しいと思います。

支店の指定が必要かどうかについては、判例上争いがありますが、東京地裁21部のホームページからしても、支店を指定するのが原則と考えられます。
そして、これは債権の特定のためなので、ネット銀行であっても他の銀行と区別されるべき理由はないでしょう。

それでもネットバンクは差し押さえがされる理由

しかし、それでも、以下の理由から、ネットバンクが差し押さえられる可能性は、十分にあり得ます。

ネットバンクの場合は支店が必要ないという見解も

こちらの方は、裁判所に問い合わせをしたところ、ネットバンクの場合、支店情報はいらないという答えがあったと記事に書いています。

登記簿を見ると、いずれのネット銀行でも、すべての支店が同じ住所(所在地)になっています。

こういう場合に「支店に付された店番号の若い順序」という書き方ができたような気がしたので裁判所に問い合わせてみたところ、

「ネット銀行は支店を特定する必要がないので、そういう記載は不要です。」と言われました。

また、先ほどとは反対に弁護士の中にも、支店名はなくても銀行名だけで差し押さえは可能という見解を出している方もいます。

> 1.支店名は分からなくても出来るのでしょうか?

基本的にはできます。
ただ、申立の前に、念のために執行裁判所に銀行名だけで大丈夫か確認をしてみてください。
もう少し踏み込むと、インターネットだけで営業している銀行ですと、銀行名だけで大丈夫なはずです。

弁護士の中で見解が違うと混乱する方がいらっしゃるかもしれません。

ただ、それぞれの見解が出された時期を見ると、

  • 弁護士がネットバンクでも支店情報が必要と言っていた時期:2013年
  • ネットバンクの場合、支店情報は必要ないと言っていた時期:2020年

となっています。

ネットバンクは、近年、急速に拡大をしていますから、その中で、裁判所も、現状を考慮し、ネットバンクの場合は、支店情報がなくても対応できるように変化していると言えるのです。

ネットバンクで差し押さえに遭った人たち

また、ネット上にはネットバンクを持っていて実際に差し押さえをされている方も見かけます。

ネットバンクの差し押さえですが、
昨日、住〇SB〇ネット銀行の口座が差し押さえになりました。
残高表示はありますが、引き出しとか振込はできません。

ネットバンクの口座が凍結?差し押さえられました。タイミングが悪く 支払いの振り込みのタイミングと重なってしまい相手に振り込みが出来ませんでした。

このような事例を見てみると、やはりネットバンクでも差し押さえがされる可能性は十分あると言えるのです。

ネットバンクの差し押さえを防ぐために

このように、たとえネットバンクであったとしても、差し押さえを防ぐことはできない可能性が高いです。

借金を支払えず、債権者からの法的な措置が始まった場合、ネットバンクだから大丈夫だとは決して言えないのです

ですから、そういった場合は、根本的な方法で、差し押さえを防ぐしかありません。

それは、債務整理を行うというやり方です。

債務整理を弁護士や司法書士に依頼をすると、債権者に対して、受任通知が送られ、債権者からの督促がストップします。

その上で、任意整理、個人再生、或いは自己破産など、合法的な手続きをする中で、借金問題を解決していけば、差し押さえをされることはありません

また、中には、税金の支払いができず、差し押さえをされるケースもあります。

残念ながら、債務整理は、民間からの借入れに対して行うことができますが、税金に関しては、減額や免除の対象にすることができません

ただ、債務整理で、税金以外の借金を減らしつ、そこで金銭的な余裕を生み出して、その分を税金の支払いに充てるというやり方もあります。

ですから、そういった点も含めて、一度、弁護士や司法書士に、どういった形で借金を減らしていくのが良いのか、診断を受けてみてはいかがでしょうか。

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まとめ

ネットバンクを使っている方の中には、ネットバンクであれば、実店舗がないので、差し押さえの対象にならないと考えている方がいらっしゃいます。

実際に、ネット上には、それを裏付けるような弁護士の見解も存在したりします

ただ、ネットバンクが出て来て間もない頃は、そういった見解もありましたが、近年は、ネットバンクが普及する中で、裁判所も柔軟に対応できるようになり、ネットバンクが差し押さえに遭ったという方も数多く見かけます。

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ですから、ネットバンクを使って、差し押さえから逃れようと考えるのではなく、借金問題自体を根本的に解決できるよう考えてみることをおすすめいたします。