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「あなたの借金は減額できます!」と言われても、なぜそんなことが可能なのか、すぐに信じられる方は少ないのではないでしょうか?逆に「簡単に借金減額ができるなんて嘘じゃないか」と怪しく思う気持ちがふつふつと湧いてくる方が普通かもしれません。
ただ、その一方で、何となく「もしかしたら、借金を本当に減らすことができるのかな?」と思っている方もいるはずです。そこで、この記事では借金減額の仕組みについてできるだけ分かりやすく、そして徹底的にまとめてみました。
目次
借金減額ができる仕組み
借金減額の仕組みを簡単にお伝えすると、結論的には債務整理という方法で借金を減らすことになります。債務整理は任意整理、個人再生、自己破産の手続きに分かれますが、それぞれの手続きによって、なぜ借金が減額できるか、理由が少し変わります。
任意整理でなぜ借金減額ができる?
債務整理の中で、最も利用される方が多いのは、任意整理の手続きです。
任意整理で借金が減額される仕組み
任意整理は裁判所を通さず、弁護士や司法書士が債権者と任意の交渉を行って借金を減額していく手続きです。任意整理を依頼すると、弁護士や司法書士は債権者から取引履歴を取り寄せて、引き直し計算を行ないます。
そこで以前にグレーゾーン金利でお金を借りていた場合は、過払い金(払い過ぎた利息)が発生しているので、その分、元本が減額されることになります。
グレーゾーン金利とは?
グレーゾーン金利とは、簡単に言うと、出資法の上限金利29.2%と利息制限法の上限金利との間の金利を言います。利息制限法の金利は借入れたお金の元本に額に応じて以下のように決まっています。
- 10万円未満:20%
- 10万円以上100万円未満:18%
- 100万以上:15%
以前は、グレーゾーン金利で融資を行っていた貸金業者もあったのですが、2006年12月に貸金業法が改正が決まり、グレーゾーン金利も撤廃されることが決まりました。
そして、グレーゾーン金利で借入をしていた人は、その分を借金の残高から減額できるだけでなく、逆に利息を払い過ぎていた場合は、過払い金としてお金が戻る仕組みになっているのです。
過払い金が発生しなくても借金は減額される
ただ、過払い金の時効は最後の取引きがあった日から10年となっています。また、グレーゾーン金利の撤廃後にお金を借り始めた人や、元々、利息制限法の範囲内の金利でお金を借りていた人は任意整理をしても借金の元本が減額されることはありません。
しかし、それでも任意整理では将来利息をカットすることが原則的に可能となり、本来支払うべきであって利息がすべて免除されるというメリットがあります。
ですから、
- 最終的な支払い総額を減額
- 月々の返済額を減額
とすることが可能です。
例えば、150万円の借金に対して、毎月3万円ずつ返済していくと、完済するまでに236万8,611円という莫大な利息を支払うことになってしまいます。
しかし、任意整理で将来利息をカットできれば、弁護士や司法書士に支払う費用を差し引いても、総支払額を200万円ぐらい減額できる仕組みになっているのです。
なぜ債権者は利息のカットに応じてくれる?
では、なぜ債権者はこのような交渉に応じてくれるのでしょうか?実際、債権者が任意整理の交渉に応じなければ、債務者は借金を踏み倒そうとしたり、個人再生や自己破産の手続きに移行しようとしたりします。
そうすると、債権者にとっても、手間が掛かりますし、取り戻せる借金の金額が激減するので、任意整理で和解に応じた方が得だと考えるからなのです。
個人再生でなぜ借金減額ができる?
もし、任意整理が難しい場合でも、個人再生で問題を解決することも可能です。
個人再生で借金が減額される仕組み
個人再生では民事再生法13章の規定に従って、借金を減額することができる手続きです。債務に応じた最低弁済額(最低でも返済すべき弁済額)は以下のようになっています。
- 債務が100万円以下:全額
- 債務が100万円以上500万円以下:100万円
- 債務が500万円以上1,500万以下:債務の5分の1
- 債務が1,500万円以上3,000万円以下:300万円
- 債務が3,000万円以上5,000万円以下:債務の10分の1
債務者の事情によって弁済額が増える場合もありますが、この仕組みを通じて、借金は大体約5分の1に減額することができます。
個人再生の手続きが向いている人
個人再生の場合、借金が100万円ちょっとぐらいだと、借金はほとんど減額されません。その一方で、個人再生の費用は数十万円ぐらい掛かるのが相場なので、その場合は任意整理の手続きを行った方が有効です。
また、借金の金額が多すぎたり、収入が少なかったりする場合は、自己破産を検討する方もいらっしゃるかもしれません。しかし、自己破産をすると、住宅ローンを返済中の人は自宅を失う結果となってしまいます。
ただ、個人再生では住宅ローンだけを整理の対象から外すことができるので、マイホームを失いたくない人にとって非常に有効な手続きだと言えます。
自己破産ではなぜ借金をチャラににできるのか?
そして、個人再生でも返済が難しい場合は、自己破産で借金をすべて免責することも可能です。自己破産では破産法に従って行なう裁判上の手続きとなります。
自己破産の申し立てを行い、あなたに債務を返済する能力がないと裁判所から判断されれば、破産手続の開始(昔の破産宣告)が決定されます。その後、一定条件以下の財産や現金がなければ、同時廃止事件となり、一定以上の財産があったり、免責不許可事由に該当する場合は管財事件として処理されます。
そして、最終的に免責許可が決定されれば、晴れてすべての借金が減額となるのです。(ただし、免責が決定しても、税金の滞納分など免責の対象外となる非免責債権はあります)
借金をしたのは自己責任なのに、借金がチャラになるのはおかしいと思う人がいるかもしれません。しかし、破産法という国の法律がある以上、その法律に則っていけば、借金を免責してもらうことは十分可能なのです。
なぜ借金減額の仕組みが存在するのか?
任意整理は弁護士や司法書士を通じて、債権者に対して借金の減額交渉を行っていく合法的な手続きです。また、民事再生法や破産法は、経済的に困窮した個人や企業や経済的な再建ができるように国が定めた法律です。
そもそも、なぜ社会にはこのような借金減額の仕組みがあるのか不思議に思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、このような借金減額のシステムがなければ、借金が原因で苦しみ、挙句の果てには、命を失う人も出てきます。
国や社会は借金で苦しむ人達を決して見捨てることはできないので、このような救済措置があると言えるのです。ですから、本当に借金の返済ができなくなってしまった場合は、債務整理の手続きは遠慮することなく活用した方が良いと言えます。
おすすめの借金減額診断サービス
では、借金減額の相談はどこにすれば良いのでしょうか?実際、いきなり弁護士や司法書士の事務所を訪ねていくことはハードルが高いと思う方もいらっしゃるかと思います。
そういった方は、以下のサービスを使うことによって、あなたの借金がどれくらい減額できるのか無料で診断を受けたり相談したりすることができます。
こちらのサービスは当サイトがイチオシしているところなので、是非、気軽に利用してみてください。本当に借金が減額されるか、半信半疑なのであれば、無料診断を受けてみて、ご自身の借金はどれだけ減額減らせるのか実際に調べてもらうのも良いかと思います。
借金減額にはデメリットやリスクもある
もちろん、債務整理の手続きで借金減額をする場合は、デメリットやリスクもあります。債務整理の種類ごとにまとめると以下のようになります。
任意整理 | 約5年間ブラックリスト状態になる |
---|---|
個人再生 | 約5年~10年ブラックリスト状態になる 官報に個人情報が掲載されてしまう |
自己破産 | 約5年~10年ブラックリスト状態になる 官報に個人情報が掲載されてしまう 一定以上基準以上の財産や現金を手放すことになる 一定期間、特定の職業や資格に制限が掛かる |
ブラックリスト状態になることは、信用情報機関に事故情報が登録されることを意味します。ですから、その期間は、ローンを組んだり、クレジットカードを使ったりするなど、新たな借入が原則としてできなくなります。
また、債務整理をした後は、二度との元の借金生活に戻らないように細心の注意を払わなければなりません。任意整理後は和解の内容に従って、個人再生後は再生計画案に従って、残債を分割返済することになります。
しかし、そこで支払いの滞納が続くと、和解や再生計画案が破棄されたりして、さらに窮地に追い込まれるリスクが生じます。また、2度目の債務整理も可能ではありますが、最初の手続きに比べると、より困難な手続きとなる確率は極めて高くなります。
債務整理の力で借金を減額することは可能です。しかし、借金減額に応じてくれた債権者のためにも、あなたは債務整理後に、二度と借金を繰り返さないようしっかり自覚を持って行動をしていく必要があるのです。
まとめ
借金の減額と聞くと、「なぜ」と思う人もいるかもしれませんが、実は、世の中には債務整理を通じて、確実に借金を減らせる仕組みがあります。
債務整理には、大きく分けて、任意整理、個人再生、自己破産に分かれますが、それぞれの手続きがどのような仕組みで借金を減らせるか、簡単に説明すると以下のようになります。
任意整理 | 過払い金が発生していれば借金を減額できる 将来利息をカットすることによってトータルの返済額を減らせる |
---|---|
個人再生 | 住宅ローンを残した状態で、借金を約5分の1に減らすことができる |
自己破産 | すべての借金を免責してもらうことも可能 |
また、無料の借金減額診断サービスを使えば、どの方法でどれくらいの借金を減らせるかが簡単に分かります。
ただ、債務整理を行うと、約5年~10年は、ブラックリスト状態になるなどのデメリットがあります。そういった意味で、債務整理は、単純に借金が減額できるだけでなく、債務者に対して、一定の制約がかかるという形でバランスが取れる仕組みになっていると言えるでしょう。
ですから、債務整理を行う場合は、借金減額の仕組みや、そのメリットとデメリットを理解した上で手続きを行ってください。
借金を減額してもらうことは、メリットが大きい分、責任も伴いますので、ここで借金問題を必ず解決するんだという強い心を持って相談されることをお勧めいたします。