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任意整理など債務整理は面談なし・電話のみでもできるのでしょうか? 特に地方や離島など遠方にいらっしゃる方にとっては、面談なしで手続きができるかどうかは、費用面から見ても大きな違いが出てくるので、重要な問題になってきますよね。
また、最近はオンラインで完結する業種が増えており、債務整理でもオンライン面談ができたり、もっと言えばオンラインで完結までできたりしないのかと思う方が増えていることも事実です。そこで、この記事では、債務整理が面談なし・電話のみでできるかという点やオンライン面談の可否について詳しくお伝えしていきます。
目次
債務整理は面談なし・電話のみででできる?
まず、原則としての結論からお伝えすると、
- 債務整理(任意整理)は面談なし・電話のみで行うことはできません。
その根拠となるのが、日本弁護士連合会や日本司法書士会連合会からの公式見解なのですが、債務整理、あるいは過払い金請求が、面談なし・電話のみでできないという点について、それぞれどのような見解を出しているのかお伝えしていきます。
弁護士の面談に対する見解
まず、日本弁護士連合会(日弁連)の「債務整理事件処理の規律を定める規定」の第3条では、以下のような見解が出されています。
弁護士は、依頼主と会わずに債務整理事件の依頼を受けてはいけないのが原則です(弁護士と会って依頼をするのが原則です)。
原則として、受任する弁護士が自ら個別面談をして、事件の依頼主の事情を聴かなければなりません(規程第3条)
つまり、弁護士は、電話のみで債務整理の手続きを行なうことはできず、必ず面談をすることが義務付けられています。
司法書士の面談に対する見解
一方で、司法書士の場合は、司法書士会連合会が、「債務整理事件の処理に関する指針」において、以下のような見解を出しています。
第5 債務整理事件の依頼を受けるにあたっては、依頼者又はその法定代理人と直接面談して行うものとする。ただし、次に掲げる場合等合理的理由の存する場合で面談以外の方法によって依頼者本人であることの確認及びその意向が確認できるときは、この限りでない。
(1)従前から面識がある場合
(2)依頼者が現に依頼を受け又は受けようとしている者の保証人(連帯保証人を含む。)で
ある場合で、債権者の厳しい取り立てを速やかに中止させる必要があるとき
(3)依頼者が離島などの司法過疎地に居住する場合で、債権者の厳しい取り立てを速やかに
中止させる必要があるとき引用元: 債務整理事件の処理に関する指針
このように、司法書士においても、一部、例外はあるものの、原則としては、面談なしで債務整理の依頼を受けることはできないということになっているのです。
面談なし・電話のみでは債務整理ができない理由
債務整理は、面談なし・電話のみでできない理由は、しっかり本人確認をしてトラブルを防ぐ必要があるからです。もし、面談なし・電話のみでの債務整理の手続きが可能となった場合、弁護士や司法書士は利益を出すため、とにかく数をこなす方向に走ってしまう可能性がありますよね。そうなると、依頼者一人一人の事情にしっかりと対応することができなくなり、トラブルの原因となってしまいます。
また、事務所の中には面談をしないで、電話、郵送、あるいはメールのみで対応が可能と言ったりしているところもあるようです。そう聞くと、手間が省ける分、メリットが大きいようにも見えます。しかし、そういった事務所に依頼すると、思わぬトラブルに巻き込まれてしまうリスクもあるので、ご注意下さい。
オンライン面談ならOK?
しかし、その一方で、最近はオンライン面談を行う業種が増える中で、債務整理においてもオンライン面談が、面談として認められるのかという点が気になる方もいらっしゃるかと思います。この点については、弁護士と司法書士で対応が多少異なっているところがあります。
弁護士でのオンライン面談について
まず、弁護士に関しては、イデア・パートナーズ法律事務所での見解を引用すると以下のように書かれています。
現時点(2020年5月15日)では、残念ながらテレビ電話会議は直接面談には当たらないと解されているようですが、時代に合った規定の改正が必要な時期が来ているように思います。
引用元: 債務整理の面談義務
他の弁護士事務所での見解もいろいろチェックしてみましたが、オンライン面談で債務整理の相談はできるけれども、オンライン面談が債務整理の依頼をするための条件になるとまで言及している事務所はありませんでした。
司法書士でのオンライン面談について
その一方で、司法書士でのオンライン面談についてですが、日本司法書士会連合会の指針「令和2年5月1日付日司連発58号」に基づいて、テレビ電話等を利用することにより本人確認等を行なっている事務所が増えています。その点では、時代の流れに応じて状況が変わってきていると言えるのかもしれません。
ただ、その一方でオンライン面談では、裁判対応はできないということになっています。つまり、個人再生や自己破産は裁判所を通じた手続きになってしまうので、オンライン面談では対応が不可となります。
しかし、任意整理に関しては、裁判所を通さない手続きなので、オンライン面談を行うことによって、依頼を受けて手続きをしている事務所もあります。ここら辺が弁護士事務所との違いだということができますね。
遠方の人でもスムーズに債務整理を行える方法
ただし、面談なし・電話のみで債務整理を行なうことはできないということは、昔も今も変わりはありません。また、オンライン面談で手続きができるケースは非常に特殊であり、やはり、実際の面談が必要となってくるケースは多いものです。
実際、面談をしなければ、債務整理の依頼ができず、債務整理の依頼ができないと、弁護士や司法書士が債権者に受任通知を送って、督促や催促が一時的にストップさせることができないので、依頼したい側にとっては辛い状況が続いてしまいますよね。
全国対応の事務所がおすすめ
債務整理をする際、電話のみはNGで、面談が必須ということであれば、自分の住んでいるところに近い事務所を探した方が良いと考える方もいらっしゃるかもしれません。ただ、元々、弁護士や司法書士の事務所が少ないエリアに住んでいる人だと、家の近くで債務整理に強い弁護士や司法書士を探せる確率はどうしても下がってしまいます。
そんな時にお勧めなのが、全国対応をしている事務所を探すというやり方です。全国対応をしている弁護士や司法書士であれば、
- 各地に事務所があって面談がしやすい体制を整えている
- 出張の対応をしてくれる
というような方法で、遠方に住んでいる方にも少ない負担で対応できる手段をいろいろ持っていたりしていて、債務整理の手続きが行いやすいからです。
全国対応している事務所を選ぶ場合の注意点
債務整理を得意としている弁護士や司法書士の事務所の中には全国対応しているところが数多くあります。ただ、どの事務所も拠点がそれほど多いわけではないので、可能であれば拠点の事務所が自宅と近いところを選ぶことをお勧めいたします。なぜなら、依頼者が事務所から離れた遠方に住んでいると出張費が別途掛かってしまうこともあるからです。
その一方で、事務所によっては、無料出張サービスを行っているところもあるので、債務整理の相談をする際は、必ず面談の手順や費用について確認するようにして下さい。
全国対応をしている弁護士や司法書士は、遠方の人にも対応をしてくれるだけでなく、地域限定で行っている専門家に比べると、債務整理の実績が豊富にあるところが多いです。
その分、債務整理をより効率的に行いやすいというメリットもあります。
全国対応している弁護士&司法書士一覧
最後に任意整理も含めた債務整理や過払い金請求に強くてかつ全国対応もしているおすすめの事務所とその拠点の比較表を一覧にまとめてみました。
※事務所名をクリックすると評判や口コミなどをまとめた紹介ページに飛びます。
法律事務所 | 拠点 |
---|---|
弁護士法人ひばり法律事務所 (弁護士事務所) |
東京 |
東京ロータス法律事務所 (弁護士事務所) |
東京 |
弁護士法人サンク総合法律事務所 (弁護士事務所) |
東京 |
アヴァンス法務事務所 (司法書士事務所) |
大阪、東京 |
司法書士法人杉山事務所 | 大阪、名古屋、東京、福岡、広島、岡山、仙台 |
まとめ
債務整理は面談なし・電話のみでできないかと考える方は多いですが、しっかり本人確認を行うべきという理由から、面談は必須であり、電話のみで債務整理の手続きを行うことはできません。
また、最近はオンライン面談をする業界が増えてきましたが、現時点で弁護士はオンラインで債務整理の業務を完結することはできません。また、司法書士では任意整理であればオンライン面談で本人確認をして手続きを進めている事務所もありますが、個人再生や自己破産など裁判所を通じて手続きを行うことはできません。
いずれにせよ、面談なし・電話のみで債務整理の手続きを行うことはできないので、遠方の方は、全国対応が可能な弁護士や司法書士に依頼をしてみることをおすすめいたします。
もちろん、借金相談の段階では、電話のみ(面談なし)、あるいはメールのみでも可能ですので、まずは気軽に連絡してみて下さい。