※この記事にはプロモーションが含まれています。

奨学金の支払いがきつい時、奨学金でも過払い金が発生していれば良いのにと思われるかもしれません。

実際、奨学金の返済ができず、滞納して延滞金まで発生している方にとっては藁をもすがる思いになってしまうかと思います。

ここでは。奨学金と過払い金の関係と奨学金が返済できない時の対処法についてお伝えしていきます。

この記事を書いた人

 

借金問題専門家 タケシ

以前、325万円の借金を任意整理を行なって完済した体験を持つ借金問題の専門ライターです。
借金問題や債務整理に関するコンテンツは、既に1,500記事以上、執筆しています。

奨学金で過払い金は発生する?

まず、結論からお伝えすると、奨学金で過払い金が発生することはありません

過払い金とは2007年~2010年にかけて、改正貸金業法が段階的に実施される以前の段階で、消費者金融などの貸金業者が、利息制限法で定められた上限金利(15%~20%)を超えて、出資法での上限金利(29.2%)以下である金利(グレーゾーン金利)で融資を行っていた場合に発生するものです。

ですから、過去に20%前後の金利で借金をしていた人は、過払金が発生する可能性があるという話になります。

その一方で、日本学生支援機構の奨学金の金利は以下のようになっています。

  • 第一種:無利息
  • 第二種:利息の上限金利(年率)は3% ※実際は1%未満のケースが大半
  • 入学時特別増額:第一種・第二種奨学金に付帯する制度であるため金利も準じる形になります

つまり、奨学金の金利は、グレーゾーン金利と呼ばれる金利よりも、圧倒的に低いことが分かります。

ですから、奨学金に過払い金が発生することはないのです。

奨学金の支払いがキツイ時は?

もし、奨学金の支払いがキツイ時は、まず、日本学生支援機構に相談をして、以下の手続きの内、いずれかが利用できないか相談をすると良いでしょう。

減額返還 一定期間、月々の返済額を2分の1、または3分の1に減額してもらえる制度です。
ただし、最終的な返済総額は減額されませんし、延滞している場合は利用できません。
返還期限猶予 一定期間、返済を猶予することができる制度です。
ただし、元金は減りませんし、利息が免除されることもありません。
返還免除 返還する奨学金の全額、または一部の支払いが免除される制度です。
ただし、こちらの制度が利用できるのは、本人が死亡した場合や、精神や身体の障害で仕事をするのが難しくなってしまった場合に限られるので、一般の人が利用するのは難しいです。

一時的に返済が厳しくなっている方であれば、こういった制度を有効利用していけば良いでしょう。

ただ、日本学生支援機構の奨学金は過払い金が発生するどころか、奨学金の借金や利息を減らす交渉には一切応じてくれませんので、その点は事前に理解した上で、相談されることをお勧めいたします。

関連記事:奨学金が返済できないとどうなる?その厳しい現実と対処法

奨学金を減らす方法はあるのか?

では、一般の人が奨学金を減らす方法というのはあるのでしょうか?

具体的なやり方としては、弁護士や司法書士に相談をして債務整理をするという方法があります。

債務整理には、任意整理、個人再生、自己破産の手続きがあります。

任意整理は金利が高かったり、過払い金が発生している場合は有効ですが、低金利で過払い金が発生しない奨学金には不向きです。

ですから、あとは個人再生で残債を約5分の1に減額するか、自己破産で全額をチャラにするかのいずれかとなってきます。

個人再生や自己破産をする場合の注意点

ただ、奨学金を債務整理の対象にする際、もし、人的保証という形で親や親戚が連帯保証人などになっていた場合、債務整理で減額または免除になった金額がすべて連帯保証人や保証人に請求されてしまいます

下手をしたら、連帯保証人になっている親も連鎖的に債務整理を行なわざるを得なくなるケースがあります。

しかし、その一方で、人的保証ではなく機関保証を利用している人であれば、連帯保証人に迷惑は掛からないので、債務整理がやりやすくなります。

参考記事:奨学金が機関保証であれば個人再生や自己破産でも大丈夫?

任意整理で借金問題が解決できる場合も

また、奨学金の支払いがきつい人達の中には、他に消費者金融など金利の高い貸金業者からの借金を抱えて、そちらが負担になっているという方もいらっしゃいます。

そういった場合は、任意整理で奨学金以外の借金のみを対象として、借金の負担を負担を減らし、トータルで借金問題を解決していくという方法もあります。

任意整理は、整理する借金を選べるので、保証人が付いている場合などは、特に有効です。

takeshi1

奨学金は過払い金は発生しませんが、別の形でいろいろと解決する方法はありますので、まずは気軽に弁護士や司法書士に相談をしてみて下さい。